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言霊游戯  作者: 尾岡れき
8/50

座礁


砂浜に打ち付けられた難破船

月は淡く照らして

僕の骨が 眼窩にエメラルド

泣けないから 嵌め込んで

砂漠の旅人が 昔砂浜だった場所を歩いて

朽ちること許されなかった カルシウムの残骸見つける

月に焼かれて 業火に焼かれてなお 愚かは焼かれない


花が散る

花が呟く

花が咲く


いっそ摘んでしまえばいい。

何も想えなくなるくらい。


花が散る

花が呟く

花が咲く

君が去る


そんなビジョンが夢に出る


いっそ焼いてしまえばいい

何も想えなくなるくらい


花が散る

花が呟く

花が咲く

君が去る

忘れられる。

憶えてない。

背中を向けていく。

差し伸べた手

打ち返されて

拒絶されて花弁が落ちる

一人で立ち続ける

雑草の生命力が憎いけど終わらない

歩き続けるのに疲れて

立ち止まる場所も無くて

求めた一瞬すら齟齬で崩壊

花が散る

花が呟く

花が咲く

終わらない繰り返し

痛覚だけが鮮やか

悪夢に追いかけられた過去のビジョン

同じ繰り返し エンドレス

背中を向けて 決まった台詞のレスポンス

手を伸ばす

手を伸ばす

手を伸ばす

手が届かない


花が散る

花が呟く

花が咲く


いっそ摘んでしまえばいい。

何も想えなくなるくらい。



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