果実
充実という名の
無実
何も実らない日もあるだろうから
僕たちは
順風満風じゃない日があっても
大地を耕すんだ
ただ、手を拱くんじゃなくて
貴方がね、手にした果実は
貴方一人の手で手にした訳じゃない
現実、多くの人が
貴方の種になって
貴方の葉になって
抱きしめてるのよ
結果、実るものがあったとして
現実 その手に残るモノはなんなんだろうかなぁ
だなんて
まだ何を始めたわけでも無いのに
何かはすでにもう始まっているから
貴方が手にした果実は
貴方自身の現実で
貴方を支えた茎のような人達の存在があるから
貴方はその両手で
その葉を 花を 果実を 種子を
誰かの為に差し出せるの
果実をかじる
甘く 苦く 酸味に甘美
君とかじる 歩いて三歩の禁断の現実
こんなにも難しくて こんなにも簡単な
蜜の味
手を伸ばすに
遠くて
遠くて
指先で触れるには
あまりに近くて
近すぎる
果実に惑い 果実に狂い 果実に救われ
佳日に歩く 君と僕
禁断の果実に手を伸ばす覚悟さえあれば、いつだっていい。
でもその覚悟は中途半端ではダメってことですよ。
独り善がりではなく、押し付けではなく。
それでも伝えない事が後悔になる事がある。何事もね。でも、伝えて後悔以上になる事もある。難しいねぇ、何事も。