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言霊游戯  作者: 尾岡れき
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金色のリボン


淡い月の日に生れた御伽話、それが君なんだ。

君のパパとママの甘いストーリーの

そんな幸せの形のちょっとした答え。

君の髪に結わえてある、月と同じ色のリボン。

そんな幸せの形のちょっとした祈り。

祝福されて、君は生れたんだよ?


世の中嫌なことが多いね、とパパは言うけれど

本当は何もかも知っていたんだ。

小さな群集体、非力な血の繋がり、その果てのない奇跡の物語。


君のためだよって、ママはガミガミ怒るけど

本当に悲しかったのは誰なのか

大きな瞳と小さな涙。

焼かれたクッキー頬張る君は

この世で最高の宝を口にしていたんだよ?


やがて君は少し大きくなって、好きな男の子と巡り合って

ちょっと目の前のことしか見えなくなって、

パパとママは、少し寂しそうな表情したのにも、気付かなかったね?

当たり前を当たり前と言えるようになったら

星屑も石ころだよ。


君が大人になって、自由の海への航海に旅立つ日。

金色のリボンの本当の意味がわかるよ。

パパとママから生れた淡いストーリーは、

君へ繋がり、世界へ広がる

月の夜の御伽話。

パパの涙も、

ママの笑顔も、

君の意志も、

つながるはずもなかったドコかの他人にすぎない男の子も、

全て君のストーリーの終りと始まりなんだ。


淡い月の日な生れた御伽話と祝福の祈りは、金色のリボン。

白い花と鐘の音。

願わくば、

君の行き先の物語に、確かの幸のあることを。



過去詩。「金色のリボン」をテーマに書いた20代の頃の僕。つまり独身でありながら子が旅立つ瞬間を、第三者視点で書いてみたはずですが、よく書けたねぇ(笑)

今、読み返すと青臭さ満点。まぁ娘が彼氏を連れてきたら、そんな冷静ではパパはいられませんぜ、って事でw


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