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月光描写
何気ない風景
月はかすみ
一瞬 雲が流れ
離れていった
一期一会の
記憶を思い出せたら
素敵とも言えるんだろうけど
そういう刹那程 思い出せなくて
虚う 月の光のように
この風景は
何気なく
何ともなく
何かが無いが
なくしただけじゃなく
見つけたモノもあって
出会えたモノもあって
月の満ち欠け
一人欠け
そして満ち
誰の事だったか忘れて
またさざ波のように
押し返し
ささやかに光るが
何も教えてくれない
単なるセンチメンタルの感傷理論
光
反射
輝き
温度差
さらに乱射
何気ない風景
何もない描写
君と僕と月と
私の月光描写
何を描けた?
結局は何にも。