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言霊游戯  作者: 尾岡れき
22/50

空の歌




自由の海で聞いたのは

誰が歌った訳でもない空の歌


ねぇ 空を見上げたら

無音の風が頬を撫でて

僕ら 少し可笑しくて笑ったんだ


雲の流れのように 

流れて見ようかなんて

真っ白な夢の中で

踊った貴方がサヨナラバイバイ


ほら この雨の中で

傘を忘れた誰かに差し出す傘が

穴だらけなのは知っていたけど

「それでもいいよね?」と空も笑った


そんな音にもならない空の歌


月夜に鳴らしたオルゴール

硝子の旋律

砕けた音色

途絶えたリズムが残した楽譜

震える空の不協和音

そんな音の一つ一つを抱きしめるように

その目に止まる誰かの幸を


かすかに歌おう 空の歌


ねぇ 純白化粧の冬が冷酷に笑ったあの日の事を

砂にして前に進む貴方だから

贈ろう

蒼すぎた碧で描いた空の歌

春夏秋冬 流れた雲の切れ端が

いつか心の底辺で花開く そんな種のように


きっと砂の街すら緑に換える空の歌を


自由の海で聞いたのは

誰が歌ったわけでない 空の歌


 

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