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10現目『真・俺のご主人と幼なじみが修羅場すぎる』


【猫柳構成】



電話を切ってそこらに俺のiPhoneを投げ捨てると、柚菜ゆずなはすっくと立ち上がった。


「行くわよぜろ。あなたには聞きたい事が沢山あるけど"自称ご主人"に直接聞いた方が手っ取り早そうだわ」


何故だろう、俺は今、死ぬ事よりも恐ろしい拷問を免れている気がする。


ご主人のおかげで命を取り留めている気がする。


「ほら早く立ちなさい。学校に行って"自称ご主人"に会うのよ」


飽くまで「自称ご主人」と言い続ける柚菜は、座っている俺の顔を鷲掴みにして引きずり始めた。


「ちょ、ま、立つから立つってば」


柚菜は俺の発言を気にも留めず、がりがりがりと床を擦り、がんがんがんと階段を下りて自宅を出る。


捕まれている頭もぎちぎちと締め付けられていて痛い。


最早俺を痛め付けようとしか考えていないんじゃないかと思える行為だ。


自宅を出てから何とか柚菜の片手から解放されたが、今の柚菜を怒ろうという考えには到底至らなかった。


何故なら今の柚菜は鬼さえも泣いて逃げ出すほどにキレているのだ。


俺は黙って柚菜の後を歩くしかなかった。


何か話をすると殺されると思った。


今の柚菜は……阿修羅すら凌駕する存在なのだ。


学校に近付いてきた頃、はっと空を仰ぐと、いつの間にか黒い雲が後方から追ってきていた。


白い雲を駆逐するように、稲妻が漏れ出る雲が空を広がっていく。


そして黒い雲は向こう側からも、やってきていた。


誰かが引き連れているように、まるで大軍が迫ってくるかのようにやってきている。


俺はその誰かが、何となく理解できた。


間違いはなく、きっとあの人だと思った。


そしてその誰かは、学校の正門で柚菜の前に対峙した。


俺のご主人、空条 翼だ。


「もしかしてだけど……あんたはまゆずみ・柚菜ね?」


翼は白虎のごときオーラを放ちながら尋ねる。


柚菜も紅蓮色の禍々しきオーラを放ちながら答えた。


「そういう貴女は、空条 翼」



━━━━━━━━━━━━━━━━━━



【焔伽構成】




両者が電話で話し合った相手だと確認し、より一層に場の空気が重くなる。


電話で話し合っただけで、直接出会ったのは始めてだったのか、相手の顔を深く自分に印象づける様にお互い、にらみ合ってしまう。


柚菜の表情は、先ほど登校中で一緒に歩いている時より感情が表だっていて、翼もまた自転車を無くなった時と同じように、鬼気迫る感じな雰囲気をまとっている。




「早くもあんたと会うとわね、黛」




緊迫する中、先に切り出したのは翼だった。




「私もこんなに早く会うとは思いませんでした、空条さん」


「何で、あんたが首を突っ込むの? 関係無いでしょ」


「関係ありますよ、だって零君の《幼馴染》何ですもの」




幼馴染という単語を強調している。それは回りくどく、「私の方が関係しているよ」と言っている様なものだ。




「幼馴染だろうと、私とあいつとの話に、あんたは関係無いでしょ」


「有ろうと無かろうとも、零君が下僕何て言われていたら心配するよ」




柚菜が怒っているのも、俺を本気で心配してくれているからだ。そういう所は、昔から変わらないな。


翼は、俺に肘を伸ばし、人差し指で指しながら発言する。




「私は、あいつに自転車を盗まれたんだ。このぐらいの事したって良いでしょ!」


「それは理不尽だよ。零君だって、悪気があってやったんじゃ無いと思う。何か理由があったんだよ!」


「自転車に鍵をつけ忘れた私の自己責任だろうけど、それでもあいつは自転車を盗み、無くした! 盗んだ相手に理不尽なんて無い! 何かしらの責任は取るべきよ」




柚菜の言う通りでもあるかもしれない。


俺はあの女から逃げる為とは言え、翼の自転車を勝手に使った。


色々な事があったせいで、口足らずにこの学校の事をあった異常を説明しなかっただけに、勝手に自転車を盗んだと思っても仕方ない。


だから、少しでも償おうと俺は、弁償が出来るちょっとの間だけでも、「私の下僕になるか」と言われても断る気になれなかったんだ。警察に呼ばれたら呼ばれたで、俺の親や妹や色々なその他友人? そしてここまで心配してくれる柚菜を悲しませる結末になってしまう。


柚菜が心配するだろうけど言うしかない。自転車を盗んだ理由を、昨日起きた出来事を洗いざらい全て。


このままじゃ二人が言い争って、もっと悲しい結末になる。


翼も何故か先ほどより弱々しく見えるし、柚菜も激怒寸前だ。


元は俺のせい何だ。言わなきゃ。言って、両者がもっとも解決する結末にするんだ!




「二人とも、言いたい事が……」


『見つけたわ。のこのこと戻って来るとわね』


「なぁ!?」




突如、黒いスーツ、黒いサングラス、綺麗に化粧で整ったの二十五代くらいの大人びた女性に、俺は強い力腕に担ぎこまれ、抵抗したい所だか既に縄で腕を縛られている。



昨日より対策済みで俺の自由まで無くすとは、学習している。


俺と言っては、迂闊にも、この状況を対策なしに来てしまった事を。二人の事で考えてこの女の警戒を緩んでしまった事を。今更となっては、学習もしていない俺に後悔している。


まずい! まずい! この学校に潜む、去勢手術を無理矢理させる悪夢を再び思い出す。


離れていく二人を見て、内心、超絶に混乱してる。


どうする? どうする? どうする? どうする? どうする? この状況をどう打破する!?



『to be continued』

10話達成しました!いぇーい!ワーッショイワーッショイ!


はい、お祭り騒ぐはおいときまして、長々と学校登校のシーンを描いております。作者総意の言葉ですよーー。

焔伽も軽いノリで頑張っております。猫柳さんの影響が…っ!dも気にしません!なぜなら、本編が軽いからです!ミラカタや白猫みたいに真面目系ではありませんからね!


そんな話をした本日、これにて後書き終了です!!

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