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愛の花   作者: 暴風圏
3/11

第2話 舞い散る花びら

というわけで第2話です。


短めですがどうぞお楽しみください





時として記憶とは非常に脆弱なものである。

「つまりここは結界で周りから隔絶されてるの」

「ふぅん」

物理的要因はもちろんのことストレスなどでも記憶喪失は起きてしまう。

そしてこの記憶喪失にもいくつか種類があり、前者の場合ショックなどで一時的に記憶を失うだけで自然に治ることもある。

「そういえば此処って名前とかあるのか?」

しかし精神的要因の場合はやっかいだ。尋常ではない心への苦痛、それは己の中の現実《じょうしき》が非現実《ひじょうしき》に変わってしまったときに自らを守るためにき記憶を消してしまう。

「もちろんあるわ」

か彼の場合は果たしてどちらか。それは誰も知るよしもなかった。

「ここは幻想郷。すべてを受け入れる忘却の園よ」



「おお……」

彼の口から感嘆の声が漏れる。

「どう? 私の自慢の花畑」

眼前に広がる広大な野原には色とりどりの花が敷き 詰められたように咲いており時おり風に靡いては楽しそうに揺れるのであった。

「全部幽香が育ててるのか?」

「ええ、もちろん」

はしゃぐ彼の横では幽香が笑顔で日傘を回している。その姿はちょうど揺れている花達によく似て見えた。

「綺麗だなぁ……」

溜め池にも似た彼の声に隣の幽香は嬉しそうに顔を赤らめ、にんまりと笑いながら「ありがと」と呟いた。



「なんかここって良いところだな」

「そう?」

花畑に設けられたベンチに腰かけ二人は休憩していた。彼はメディに拾われた際に自分が履いていたというブラウンのハイカットブーツの紐を結び直し背もたれに寄りかかった。

「俺が言うのもなんだけどこんなに綺麗な場所は見たことがないよ」

そう言うと幽香はまたもや嬉しそうに笑いくるくると日傘を回す。

それを見た彼は「なんか犬みたいだなぁ」と思い、幽香が尻尾を振っている様子を想像しクスリと笑うのであった。


はい!

今回はここまでです。

冒頭シーンの会話はこのあと幽香が幻想郷について彼に教えているときのやりとりだとか思っていただければ(笑)


一応このやりとりが後々重要な役割を持ったり持たなかったり


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