↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
衣食住完備! 死んだ仲間も復活! もう二度と離れ離れにならない箱庭で大量の美少女達とスローライフを始めます!  作者: 九十九BARRACUDA
プロローグ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/45

プロローグ 起床

 午前7時。この屋敷の朝は今日も騒がしい。


 セットされた目覚まし時計がけたたましく鳴り響いた。


「起床!!」


 誰かが即座に叫んだ。その声に反応して次々と少女達は飛び起きた。この屋敷の大広間には151枚の布団が敷かれ、全員がそこで眠っている。


 眠っていたのは俺を除き、全員美少女達である。総勢150名。どの子も年相応に可愛らしい。この年頃の女の子特有の甘い香りが寝起きの鼻孔をくすぐる。


 部屋は余っているのに、結局みんな現在は大広間で眠るようになった。誰かの寝息が聞こえない夜に、誰もが違和感を覚えたからだった。


「おはよ~」


「よく寝た。ここに来てから、心なしか健康になった気がする」


「そりゃ今までいた環境が酷かったからね~」


 そんな声が至る所で聞こえる。150人の美少女が一斉に起床する光景は、下手な女子寮よりも騒がしく、ある意味壮観だった。


 俺も瞼をこすりながら身体を起こす。目に入るのはいつもと変わらない日常風景。この光景にも慣れたものだ。


「おいおい、ここで着替え始めるなよ~殿下、欲情しちまうぜ?」


「いいじゃん。今更でしょ」


 何人かは布団をたたむとその場で着替え始める始末。色とりどりの寝間着や下着が視界の端を横切る。


  見ていない。見ていないからな。

 

 ……いや、ちょっと見た。


「スカイ?」


 思わず背筋を伸ばした。


 俺の名を呼ぶ声がする。聞きなれた声だ。見ると、声の主は紫の髪をサイドテールにした少女、レベッカ。


 俺の幼馴染で、この屋敷で一番遠慮なく俺を睨める女だった。


「スカイ~? 随分楽しそうにガン見してんじゃん」


「見てない」


「はい絶対嘘。問題。アリスの今日の下着、何色だった?」


「黒」


「見てるじゃん!」


「向こうが見せつけてきたんだ!」


「言い訳するんだ。じゃあ、私しか強制的に目に入らない様にしてあげる」


「ん?!」


 そう言うが早いがレベッカは俺の唇を奪ってきた。柔らかい感触が心地いい。


「ヒィィィハァァァッ! 正室様、朝からお熱いねぇ!」


「うわっ! 正室様、キスを通り越して顔舐めてる! すっげぇ!」


「あ、抜け駆けずりぃ! 私も私も!」


 我が幼馴染の暴挙に何故か盛り上がる一部の女子達。


 そんな光景を見ながらため息をつくのが、俺の唯一のブレーキ役でもある参謀のエリザベスである。


「朝っぱらからこれだよ……」


 眼鏡を押し上げながら、エリザベスが淡々と言った。


「朝食当番はイーグル第7小隊、第8小隊、ヴァルチャー第5小隊、ペリカン第2小隊です。あと殿下、寝起き一分で問題行動を起こさないでください」


「おはよう、エリザベス。異常が毎日続くのは、それはもう日常なのでは?」


「言い訳するな」


 こんなカオスが毎朝の様に展開されるこの屋敷だが、異質さにはもう慣れた。


 ここに来てから、誰も病気らしい病気をしない。


 傷もすぐ治る。


 老いもしない。


 そして、誰一人として外界へ出られない。


 それでも朝は来る。だから俺たちは、今日も起きて、着替え、布団を畳む。


 これまでも、これからも。


 10年後も


 100年後も


 1000年後も


 10000年後も


 多分、同じように畳む。


 壁に掛けられたのは一枚の軍旗。


 そこに描かれたのは鳥籠の中の鳥。そして旗に書かれた文字は「第666特別大隊」。


 その下で朝起きる151人。


 ――その中に純粋な意味での生者は一人もいなかった。


***


 話は数十年前にさかのぼる。

よろしければ、ページ下から評価していただけると嬉しいです。作者が喜びます。


コメント、ブックマーク、誤字脱字報告もよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。