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魔王よりも強い【荷物持ち】は滅亡した世界から過去に戻り、『二周目の世界』を圧倒的な強さで無双する。  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第9章 聖なる力と魔の力

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9 ふたたび、聖剣とともに

「聖剣、起動」


 ごうっ!


 俺が手にした聖剣ラスヴァールから黄金の輝きがあふれる。


「おお……君との適合値が3000を超えている――」


 ラスヴァールが驚いたような声を上げる。


「歴代の勇者の誰よりも高い……圧倒的な数値だ」

「俺たちは最高の相棒だってことさ」


 俺はニヤリとして聖剣を構えた。


「さあ、あいつを倒して、そのまま魔王軍の元へ殴り込みだ」




 ざんっ!




 一撃――だった。


 俺が振り下ろした聖剣は、たったの一撃で天使兵器を両断し、消滅させる。


「な、なんだと……!?」

「鬼に金棒ってやつだ。俺が聖剣を手にした今、対等に立ち向かえる相手なんてこの世に存在しない。たとえ、それが魔王でもな」


 俺はトーマに言い放った。


「魔王軍残党との最終決戦が迫っている。俺はもう行くよ」

「聖剣を持ち去るつもりか……!」

「ああ」


 こちらをにらむトーマに、俺はうなずいた。


「世界を救うために」


 俺は一緒に来たヴェイルを引き上げさせ、単身で空を飛んだ。


 今から魔王軍残党の前線基地に向かうのだ。


「まだ事情が完全に飲みこめていないが、すでに魔王を討ち、その残党と最後の決戦をしようとしている……という認識でいいのか」

「一言で言うなら、そういうことだ。俺とお前で魔王軍との戦いに決着をつける」


 俺はラスヴァールに言った。


「すでに魔王軍残党との決戦に備えて『戦団』――残党と戦う組織が集まっている。けど、そいつらには戦わせるつもりはない。余計な犠牲を出したくないからな」

「私と君だけで、魔王軍残党を倒す、と?」

「俺たちならできる」


 俺は力強く言った。


 さあ、ついに世界を完全に救うときが来たぞ。


 正真正銘、最後の戦い――のはずだ。

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忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


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