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魔王よりも強い【荷物持ち】は滅亡した世界から過去に戻り、『二周目の世界』を圧倒的な強さで無双する。  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第8章 黒の魔剣士

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3 天使兵器

「これが我が教団の秘儀――【天使兵器】!」


 トーマが朗々とした声で叫んだ。


 全長10メートルほどの、巨人。

 こんな兵器の存在は聞いたことがない。


「……『一周目の世界』じゃ、魔王軍相手にお前たちはこいつを出さなかったよな」


 もし、これを使っていれば、魔王軍と人類との戦いはまた違う結末を迎えていたかもしれない。


 そう思わせるほどの威容と――すさまじい魔力を、この兵器は放っていた。


「なんの話だ? この兵器は魔王軍の胎動に合わせ、我らが神リゼルクが教壇に授けてくださったものだ」


 トーマが語る。


「さあ、最後にもう一度聞くぞ。カイン・ベルスト、お前が魔族の力を持っていることの正当な理由はあるか? それとも、やはりお前は魔族の尖兵なのか? 速やかに答えろ」

「俺は――」


 トーマを見据える。


「この力には正当な理由がある。俺の戦いはすべて人類を救うためのものだ」

「魔族の力を宿す者を信じろというのか! ふざけるな!」

「……いや、お前が申し開きをしろ、って言ったんだろ」


 苦笑しつつも、俺は悟っていた。


 最初からこいつは俺を許すつもりなんてない。


 申し開きをしろ、と言ったのも、あくまでも形式的な問答に過ぎない。


 奴の答えは最初から決まっている。


 すなわち――、


「お前の態度は我々が疑義を抱くに十分! 申し開きがないのであれば、預言書の敵だと暫定的に認定し、誅殺する――」


 トーマが朗々と叫んだ。


 満面の笑みだ。


「さあ、やれ! 天使兵器!」


 ぐおおおおおおおおおんっ。


【天使兵器】が獣のような雄たけびを上げた。


 白い仮面が割れ、左右にスライドする。

 現れた素顔は、天使というより――まるで悪魔のような禍々しい顔だった。


「【祝福砲】――放て!」


 トーマが叫ぶ。


 ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ。


【天使兵器】の悪魔の口が開いた。


 そこに光の粒子が集まっていく。


 魔力砲の類か!?


 しかも、尋常じゃない魔力である。


「あんなものを撃ったら、辺り一面が吹き飛ぶ――お前たちもただじゃ済まないぞ!」

「それがどうした! 魔を討てるならば、俺の命など惜しくない!」

「ルルファリア教団の人間も巻き添えになるって言ってるんだ」

「構わん! 撃て! くはははははははははは!」


 トーマが絶叫する。


 こいつ――言っても無駄みたいだ。


 完全に取りつかれたようなトーマから【天使兵器】に視線を戻した。


 悪魔の口に集まった光は巨大な球体に変じている。


 光球の形状にして発射する気か。


 ならば――。


「こっちだ!」


 俺は飛行魔法で飛び上がった。


 奴の攻撃を空中に誘導してやる……!

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忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


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