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魔王よりも強い【荷物持ち】は滅亡した世界から過去に戻り、『二周目の世界』を圧倒的な強さで無双する。  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第8章 黒の魔剣士

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2 神官トーマ

「【ブレスエッジ】」


 トーマがつぶやくと、構えたナイフに白色の光が宿った。

 神の力を借りて邪悪な存在を切り裂く対魔族系の魔法だ。


「……ちっ」


 俺は大きく跳び下がった。


「なぜ避けた?」


 トーマが俺をにらんだ。


「この神聖魔法は邪悪な者だけを切り裂く。ただの人間が食らってもノーダメージなんだ」


 ……ああ、知ってる。


 だから避けたんだ。


 俺の体には魔族の要素が少なからず混じっている。

 あれで斬られたら――ダメージを受けるからな。


「今の行動は、お前が魔族である証じゃないのか」

「いきなり斬りつけられて、反射的に避けただけだ」


 俺はトーマを睨み返した。


「なら、次は避けるな」

「……!」

「俺がお前を斬る。もちろん殺さない程度に、だ。それで傷を受けなければ、お前は邪悪な者じゃない」


 トーマの眼光は鋭くなる一方だった。


「もしお前が邪悪じゃなければ、俺は謝罪しよう。お前の好きなように処分してくれて構わない。だが、もし邪悪な者だと立証できれば――」


 眼光が、最大限に鋭くなる。


「リゼル教団の総力を挙げてお前を討つよう、俺は上層部に進言する」

「っ……!」


 俺は言葉を失った。


 リゼル教団から狙われる――。


 どうして、そんなことになるんだ?


 俺はずっと世界を守るために戦ってきた。

 俺の不注意で人類を滅ぼされて、もう一度過去からやり直すチャンスをもらって、そして魔王を倒して――。


 ずっと、ずっと……人間のために戦ってきたんだ。


 なのに、どうして今――俺は人類の敵みたいな扱いを受けようとしている……!?


 そんなの、あまりにも理不尽じゃないか……!


「はいはい、そこまで」


 ターニャが割って入った。


「確かに彼には魔の力が宿っている」

「えっ」


 いきなりストレートに明かすとは思わず、俺は驚いて彼女を見つめた。


「だけど、たとえ魔に起因する力でも、それを善なる目的のために使えば――聖なる力と変わらない」

「戯言を! こいつは人の姿をしただけの魔族だ!」

 トーマが叫んだ。


 人の姿をしただけの魔族――。


 奴の言葉に、俺は絶句する。


 確かに、そうなのかもしれない。


 俺の体は人と魔族が交じり合ったもの。


『一周目の世界』において、人間のままでは聖剣を振るうことはできなかった。


 勇者でもなんでもない『ただの人間』の体では、聖剣の力に耐えられなかったのだ。


 だから俺は魔族と融合することを選んだ。


「ルルファリア教団の考えがどうであろうと、俺たちは――正義の教団としてこいつを討つ!」


 トーマが右手を掲げる。


「来い――【天使兵器】!」


 同時に彼の背後の空間がぐにゃりと歪む。


 ずおおおおお……!


 その向こうから巨大なシルエットが出現した。


 全長10メートルほどの白い神像――。

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忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


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