8 いよいよ決戦へ
魔力増幅70パーセント。
要は全力の7割程度の魔力が溜まったということだ。
この状態でも、下手をすると地形が変わるほどの一撃を撃つことができるはず。
うおおおおおおおおおおおおおおおんっ。
サイクロプスが咆哮する。
体が大きいだけに狙いをつけやすい。
なるべく周囲に影響が出ないよう――そして、一撃で確実に倒せるよう、頭部に狙いを定めた。
そして、魔力を解放する。
「【ルーンブラスト】!」
俺の膨大な魔力を破壊エネルギーへと変換する大規模攻撃魔法。
放たれた光弾は、狙い通りサイクロプスの頭部に命中した。
ばしゅっ……。
頭部を跡形もなく吹き飛ばされたサイクロプスは、そのまま倒れ、動かなくなる。
「ふうっ」
俺は大きく息をつく。
「サイクロプスは倒れた! 今こそ攻めどきだ!」
そして号令した。
と、そのときだった。
ずおっ……!
上空に、すさまじい魔力が出現する。
雲が散り、空の一角に亀裂が走る。
そこから六つのシルエットが出現した。
「あいつが魔将ヴェイルを殺した男か」
「ふん、ヴェイルなんて魔将の中で一番の小物だろ」
「俺たち七魔将の面汚しだ」
いずれも異常な魔力を放つ六体の魔族――七魔将の残り全員か。
「雑兵ども、お前たちでは手に負えまい」
「まったく……あたしたちの手を煩わせるんじゃねーよ」
「情けない連中だねぇ、まったく」
六人の魔将は空中に浮かんだまま、こちらを見下ろしている。
いきなり総攻撃をかけてくるか――。
俺は身構えた。
「な、何、あれ……!?」
シリルが青ざめた顔でうめいた。
「高位魔族……それも魔王に近い魔力を感じる」
「大丈夫だ」
俺はシリルに微笑んだ。
「誰が出てこようと、俺が全部倒す。魔族は――全部倒す」
そして、最後には魔王も。
俺はあらためて闘志を燃やし直した。
さあ、決戦だ――。
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