5 白と黒と2
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『実家を二度追放された俺、弱小国に拾われて無双の英雄となる。【スキル鑑定・極】が発現~』
『仲間に裏切られた俺は魔王に転生する。俺だけの最強国家を魔界に築き上げ~』
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「魔法とはつまるところ『精神の強さ』だ。お前の精神は俺よりも弱い。だからお前の魔法じゃ俺には勝てない……それだけさ」
シャドウが笑う。
「かといって、ただの人間のお前じゃ、身体能力で魔族の俺を上回ることはできん。剣でも魔法でも――お前が俺に勝つすべはない」
「俺は……」
こいつには、勝てない。
このまま、こいつに乗っ取られるのか――『俺』という存在が。
「七魔将も魔王も敵じゃない。俺がお前を乗っ取り、この世界で最強の存在へと成り上がる――」
「俺は――」
嫌だ。
このまま消えてたまるか。
俺は『俺』だ。
俺こそが――『俺』なんだ。
「はははは! お前じゃ俺に勝てねぇよ!」
シャドウが攻撃魔法を連発する。
俺はシールドを張って、防戦一方で耐えた。
耐え続けながら、考えた。
奴は言った。
魔法とは精神の強さだと。
精神の力こそが、魔法の根源ということなんだろう。
なら、俺は――。
一つの、『気づき』を得る。
脳裏に様々な光景が浮かんだ。
まさしく走馬灯だ。
今まで過ごしてきた村の風景。
両親や幼なじみのリアム、優しくて暖かい人たち。
そして勇者パーティに入ってから出会った仲間たち。
魔王討伐のための旅で――その行く先々で出会った人たち。
俺はそんな一人一人を守りたかった。
そして、まだ見ぬ人たちも守りたかった。
平和な世界が好きだ。
温かい世界が好きだ。
それを壊そうとする魔王軍を、許せない。
最後に――俺の脳裏に現れたのは、一人の少女。
「アリシア――っ!」
どんっ……!
俺の全身から、今までを圧する異常なまでの輝きが立ち上った。
魔力の、オーラ。
俺が備える真の魔力の――。
「ば、馬鹿な……!?」
シャドウが後ずさる。
初めて見せる、動揺の姿だった。
「なぜ、お前にそんな魔力が……! 一瞬前までは、心が折れかけていたくせに――」
「確かに圧倒されたよ。お前の力にも、心にも」
俺はシャドウを見据えた。
「だけど、俺にも譲れないものはあった。それを思い浮かべたら……俺の心に信じられないくらいの強さが湧いてきた」
心の強さが――心の在り方が、魔法の強さに大きく影響する。
シンプルな、答えだった。
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