6 俺の『力』の新たな可能性
【宣伝】
新作『仲間に裏切られた俺は魔王に転生する。俺だけの最強国家を魔界に築き上げ、最強魔族の軍団を編成したので、地上にいる仲間の領土に侵攻する。さあ、待ってろよ裏切り者ども。』を始めました!
序盤の伸びがとても大切なので、応援いただけたら嬉しいです。
広告の下に小説ページへのリンクがありますので、ぜひお読みください~!
「ねえ、今の力って……魔法だったの?」
シリルが俺を見つめた。
「あ、ああ、身体強化魔法の一種だ」
言いながら、俺はあらためて思考を巡らせる。
この現象は……一体、なんだ?
シリルには『魔法だ』って言ってごまかしてしまったけど、実際には俺はなんらかの魔法を発動しようとしたわけじゃない。
体が、勝手に変化したんだ。
俺の意志とはかかわりなく――。
強いて言うなら、クレインの攻撃を前にして、俺の中の防衛本能が働いた結果なのかもしれないが……。
「私には……まるで魔族の力のように見えた」
シリルがつぶやく。
「もちろん、あなたは人間だし、そんなことはあり得ないんだけど……でも、さっきの力から受ける印象は、あまりにも禍々しくて……あんな魔法、私のデータにはないし……」
今のシリルの言葉に、俺はハッとなった。
そうだ、きっとこれは――魔族としての能力だ。
一周目の世界では各種スキルや聖剣の力で戦っていたから、魔族としての能力は魔法以外に頼るところはなかった。
極論、攻撃面は聖剣の力があれば、ほとんどすべての敵を薙ぎ払える。
だから、魔族の能力として必要なのは『俺の体を頑強にしてくれること』――それだけだったんだ。
魔法だって、しょせんは牽制だったり、遠距離の敵相手に使っていただけだ。
だけど、この世界での俺は違う。
聖剣を失い、メインの攻撃手段はスキルと魔法。
でも、それだけでは魔王相手にはどの程度の有効打になるか分からない。
だからこそ――今、俺が使った技は期待できるかもしれない。
魔族としての力。
それをもっと使いこなせたら――。
「君の不可思議な技は気になるが、とりあえず君の実力はよく分かった。さっきの攻防は明らかに私の負けだ」
クレインが微笑んだ。
「約束通り魔族との戦いに協力しよう」
と、右手を差し出す。
「心強いよ」
俺はその手を握り返した。
とりあえず、形は違ったけど彼女も魔王軍と戦う戦士になってくれたわけだ――。
【読んでくださった方へのお願い】
面白かった、続きが読みたい、と感じた方はブックマークや評価で応援いただけると嬉しいです……!
評価の10ポイントはとても大きいのでぜひお願いします……!
評価の入れ方は、ページ下部にある『ポイントを入れて作者を応援しましょう!』のところにある
☆☆☆☆☆をポチっと押すことで
★★★★★になり評価されます!
未評価の方もお気軽に、ぜひよろしくお願いします~!




