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魔王よりも強い【荷物持ち】は滅亡した世界から過去に戻り、『二周目の世界』を圧倒的な強さで無双する。  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第2章 今度こそ全てを守るために無双する

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7 力を取り戻すために

「回復の神殿?」

「そう。女神ルルファリアを祭った神殿がバルロット王国の東部にあるの。そこでの魔力回復効果は抜群だと言われているわ」


 シリルが説明した。


「私のデータでは回復量の平均値は世界一」

「世界一なんだ」

「データマニアの私が言うから間違いない」


 すごい自信だけど、その通りだな。


「なるほど、よさそうだ。ありがとう」


 俺はシリルに礼を言った。


「場所は分かるの?」

「いや、とりあえず現地に飛んでから道を聞いてみるよ」

「……私が案内するわ」


 シリルが言った。


「えっ」

「命を救われた礼代わり。それに……あなたの能力アップは魔王軍との戦果に直結するはず」


 シリルは俺をジッと見つめている。


「私のデータにもない、魔王軍の襲来……いずれそれが本格化するなら、対抗する戦力が必須。あなたはその筆頭でしょ」

「シリル……」

「だから、私はそんなあなたをサポートする。いいかしら?」

「ああ、仲間がいるのは心強いよ」


 俺はシリルにうなずいた。


 正直、魔王以外の敵が相手なら俺一人で十分だ。

 おつりがくる、と言ってもいいくらいだ。


 けど、たとえばその『回復の神殿』に行く際の道案内とか、あるいは『回復の神殿』では効果がなかったときに、次の方法を考えるときの相談相手とか。


 戦闘以外で力を貸してもらう局面はいくらでもある。


「分かった。案内よろしく頼む」


 俺は彼女に手を差し出した。


 シリルはその手を握り、微笑む。


「私はレーガ公国魔法師団筆頭魔術師シリル・アンハート……って、あなたは私の名前を知っているのね?」

「え、えっと、レーガ公国魔法師団のエースとして有名だったから……なんて」


 俺は適当に言い訳をした。


「ふーん……?」


 あ、疑われてる。


「俺の名前はカイン・ベルスト。これからよろしく」


 話題を打ち切り、俺は彼女に言った。


「あ、それから『回復の神殿』に行く前に村に戻りたいんだ。その……出立の準備とかもあるし」


 あとは魔将ヴェイルを村のガーディアンとして配置する作業もあるしな。


「じゃあ、出発はいつがいいかしら?」

「明日でもいいか?」


 そう尋ねると、シリルは快諾してくれた。

 待ち合わせの場所と日時も決め、俺は一人で村に戻った――。




「リアム!」


 俺は村に戻ると、彼女の元を訪ねた。


 幸い、村は新たな魔族の侵攻には遭っていないようだ。

 魔族がこの世界に侵攻を始めたこと自体は、すでに村でも話題になり始めているようだった。


 村長や村の有力者たちで今後の行動について話しているとか。


「カイン、大丈夫だったの……?」

「ああ、魔族の前線基地は攻略してきた」

「…………………………へっ?」

「ん? だから、基地の魔族を全滅させたんだけど?」

「いやいやいやいやいや」


 リアムが唖然とした態度になった。

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忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


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