表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王よりも強い【荷物持ち】は滅亡した世界から過去に戻り、『二周目の世界』を圧倒的な強さで無双する。  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第10章 三度目の最終決戦

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

102/108

7 戦いの終わりと始まり


「終わった――」


 今度こそ、魔王軍との戦いは終結だ。


「ラスヴァール……お前と一緒に、この戦いを終わらせることができたよ」


 感無量だった。


 一周目の世界で成しえなかったことを、この世界で――最高の相棒とともに決着をつけることができた。


 これで、今度こそ世界に平和が訪れる。




「いいや、まだだな」




 声が、聞こえた。


「な……に……!?」


 その声は、俺の内側から聞こえたのだ。


 次の瞬間、俺の視界が切り替わった。


 白と黒に彩られた空間内に移動している。


 いや――移動させられた。


「ここは……!?」


 俺の精神の世界、か!?


 ただ、以前は純白の世界だったけど、今は白黒二色になっている。


 この変化は何を表しているのか――。

 と、


「久しぶりだな、主……いや、カイン」


 前方から俺そっくりの男が歩いてきた。


 ただし、顔は同じだけど、角や翼を備えた魔族然とした姿だ。


「シャドウ――」


 俺はそいつの名を呼んだ。


「突然この世界に俺を引きずり込んで、何をする気だ」


 と、シャドウをにらむ。


「まさか、まだ俺という存在を乗っ取るつもりじゃないだろうな?」

「はは」


 シャドウが口の端を歪めて笑う。


「そのつもりだよ」

「何?」


 俺は聖剣を構えた。


「もう決着はついただろ。お前じゃ俺には勝てない」

「だろうな」


 シャドウがニヤリとする。


「ただし、それはお前が万全なら――だ」


 ばちばちばちぃっ!


 瞬間、俺の全身を雷撃が貫いた。


「ぐ……あ……!?」

「ははははは! お前にはすでに呪具を仕掛けてある」


 シャドウが勝ち誇った。


「お前の『力』に反応して発生し、『力』が強ければ強いほど、より強力な電撃がお前を襲う――」

「呪具だと……? いつの間に――」

「さっきお前がガードナーと戦っているときに隙ができていたのさ。そのときに仕掛けた」

「隙……?」


 俺は眉を寄せた。


 そんな隙があったんだろうか?


「あったのさ」


 シャドウがニヤリと笑った。


「お前はかつての仲間を手にかけた。その心の痛みが、大きな隙を作った――お前自身も気づかない一瞬、な」

「シャドウ、お前……!?」

「だが、それでも俺一人ではお前の隙を付いて、お前を乗っ取るほどの力はない……だから、助っ人を呼んだ」

「えっ……!?」

「こいつは賭けだったが……くくく、奴は俺に呼応してくれたぞ」

「奴……だと……!?」


 嫌な予感がした。


 今までのどんな戦いよりも、嫌な予感が。


「さあ、我が元に来い――かつての仇敵よ!」


 シャドウが朗々と叫ぶ。


「今こそ我らは手を組み、そしてカイン・ベルストを乗っ取るのだ」

【大切なお知らせ】

新作ラノベ『死亡ルート確定の悪役貴族 努力しない超天才魔術師に転生した俺、超絶努力で主人公すら瞬殺できる凶悪レベルになったので生き残れそう』がKADOKAWA・エンターブレイン様から発売中です! 広告下の書影をクリックすると公式ページに跳べますので、ぜひよろしくお願いします~!

なろう版から4割近く書き下ろしているので、既読の方もぜひ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の☆☆☆☆☆評価欄↑をポチっと押して
★★★★★にしていただけると作者への応援となります!


執筆の励みになりますので、ぜひよろしくお願いします!


▼カクヨムでの新作です! ★やフォローで応援いただけると嬉しいです~!▼

忌み子として処刑された僕は、敵国で最強の黒騎士皇子に転生した。超絶の剣技とチート魔眼で無敵の存在になり、非道な祖国に復讐する。


― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ