恋の予感
クリシュナが新居に戻るとリオは風呂上がりだった。
リオ
「おかえりっす。先に体洗ったっすよ。」
シルクの部屋着のシャツとハーフパンツ姿で髪がまだ濡れている。
頰が蒸気してピンク色だ。
華奢な体の線が浮き上がって見える。
クリシュナはどきりとした。
クリシュナ
「リオ…、もうすぐ18の誕生日なのか?」
リオ
「そうっすよ、誰に聞いたっすか。」
クリシュナ
「あ、ああ、ドラア達にな。」
クリシュナ
(俺と2個しか違わない…のか…。)
リオの濡れたうなじが途端に色っぽく見えてクリシュナは目をそらした。
リオ
「俺、プレゼントはアサシンドーナツ希望っすよ。」
リオはへにゃっと笑った。
クリシュナの心臓がキュッと締め付けられた。
クリシュナ
「わ、わかった、覚えとく。
じゃあ、俺はもう寝る。おやすみ。」
リオ
「ああ、おやすみっす。」
クリシュナは早々に部屋に逃げ込んだ。
初めて入る部屋はリオが整えてくれたんだろう、温かみのあるインテリアで居心地がいい。
クリシュナは気のせいだ気のせいだと自分に言い聞かせながら眠りについた。
…………………………………
翌朝、クリシュナはいつものようにコーヒーを淹れた。
クリシュナ
「リオーーー、朝だぞ!」
ドアを開けてリオの布団をひっぺがす。
リオ
「むにゃ……。」
リオは変な猫のぬいぐるみを抱いてゴロゴロしている。
クリシュナ
「ほら、起きろって………。」
クリシュナはカーテンを開けて外の光を入れる。
リオはやっと起きて目をこすっている。
クリシュナ
「まったく、やっと………。」
リオ
「クリシュナ……おはよ……。」
光を浴びてキラキラしたリオはいつものようにへにゃっと笑った。
クリシュナの脈拍数があがり、胸がキュッと締め付けられた。
クリシュナ
「こ…コーヒー入ってる。」
リオ
「ありがとっす。」
リオ
「はあ〜美味しっす。クリシュナのコーヒー。」
クリシュナ
「ほとんどミルクと砂糖のコーヒーだがな。」
リオはパンをかじった。
クリシュナ
「リオ、何もクエスト抱えてないなら、フェニレフリンの街に荷物の運搬依頼があるんだが一緒にどうだ?」
リオ
「いいっすね!行くっす。」
クリシュナ
「じゃあ、早速準備だ。」
リオ「アイアイさー、キャプテン!」
リオは拳をふりあげた。
……………
リオ
「ポンくん、連れて行くっすよ。」
リオは薄汚れた変な猫のぬいぐるみを抱きしめた。
クリシュナ
「いや、それは邪魔だろ。」
リオ
「だって俺、ポンくんにだきつかないと眠れないっすよ。」
クリシュナ
「一度試してみろよ、意外と眠れるかもしれないぞ。」
リオ
「じゃあ………もし眠れなかったら、クリシュナが抱きつかせてくれるんすか?」
クリシュナ
「え……………………。」
クリシュナ
「………。」
クリシュナは頰を赤らめた。
クリシュナ
「……………やっぱり持っていこう。」
リオ
「やったっす!ポンくんーーよかったっすね。」
コンコンと窓を叩く音がする。
ドラアがバルコニーに立っている。
ドラア
「何処かに行くのか?」
クリシュナ
「フェニレフリンにな。明後日には戻る。」
ドラア
「そうか、お前がいるときは俺たちは護衛しないことにした。
頼むぞ。あと、手は出すなよ。」
ドラアはクリシュナに耳打ちした。
クリシュナ
「…あ…………ああ。」
クリシュナは目をそらしている。
ドラア
「じゃあな。リオー、気をつけてな。」
リオ
「はいっす!先輩!あーざっす!」
リオがへにゃっと笑うのをしっかりみて、ドラアは出て行った。
…………………………………
そんなこんなで二人は馬に荷物を積んでフェニレフリン王国に出立した。




