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CONTINUE・1 SUMMON~呼ばれた地~

お待たせしました。

本日2話を同時更新します。

それと、自称女神の方も2話更新しますので宜しければそちらもお読み下さい。


 勇治がスキルの説明を受けているのと同時刻…………異世界アルビスにある神殿内部にて2つの集団が戦っていた。

片方は神殿の扉を必死に守りながら剣を振るい片方はその扉の向こうに行くためにその相手を複数で囲みながら攻撃していた。

「ぐあぁぁ!」「クソがぁあぁぁ!」「ぎゃあぁぁ!」「怯むな!我らの意地を見せてやれ!!?」「助け……!」「クソォォ!」そんな様々な声と「グギャア!」「ブモォオォォ!」「グギャアァァ……!」「ゲギャッ!」そんな獣染みた声が重なりながら扉の向こう側から聞こえて来る。

そんな声を聞き、中に居る者が焦りながら言った。


「もう幾ばくも持ちません!まだ完成しませんか!!?」


 扉を前に剣を持った騎士が後ろで地面に何かを書いている蒼と白を基調にした明らかに身分の高い品の良いドレスを着た人物に問いかけた。


「もう少しだけ耐えて下さい!後少しで完成します!!」


 地面に何かを書いているドレス姿の少女は甲冑を着た騎士に答え返しながら書いている手を早めた。

しかし、そんな行動を嘲笑うかの様に扉に変化が訪れた。

それは中に居る者からすれば絶望以外の何物でもない。

ドッゴッッ!そんな音と共に騎士の目の前の扉に振動が走った。

扉の向こうでは未だに人の悲鳴や怒声そして獣の声が響いて来ているがそれと同時に絶望の音が強く響いて来た。


「くそっ!」


 そう言いながら剣を握り直し扉を前に騎士は構えた瞬間、扉に亀裂が走った。

それと同時に騎士の後ろの地面から光が発せられ始めた。


「間に合った!!?」


 そんな喜びの声を上げ少女は騎士を見た……しかし、その喜びは直ぐに消えた。

ドガッッ!!?と言う音と共に扉の一部が崩れ扉の向こう側が見えた。

その崩れた場所から中を除き込む眼が見え少女と視線が交差した。


「ひっ!」


 少女は眼が合った瞬間小さく悲鳴を上げた。

その声が聞こえたのだろう。

扉の向こう側の存在がその牙を覗かせる口を笑みに変えながらこちらを見て……そしてゆっくりと後ろに下がりながらその姿を崩れた所から覗かせた。

それは豚の頭に人の体を持つ存在………オークだ。


オークは中が見えた事に喜びながら視線を動かしていた。

恐らく中を確認しているのだろう。

そして、確認が終わったのか扉から離れ出した。

どうやらオークは先程から扉を壊す為に体当りを繰り返していたようだ。

そして、十分な距離を作ったのだろうそのオークは低く構え体に力を貯めて声を張り上げながら扉に向かい走り出した。

「ブモォォォッ!」その声と共にオークが扉に当たりそして扉が遂に砕けた。

そしてその巨体を持つオークがこちら側へと入って来た。


「ウォオォォッ!!?」


 騎士はおーが入って来る事を予想していたのだろう。

オークが中に入って来た瞬間走りだし全身の気合いを込めたそんな列泊の気合いを乗せ騎士はそのオークへと剣を振りかざしそして振り下ろした。

しかし、そんな騎士を嘲笑うかの様にオークはその手に持った斧を振り上げ剣を弾き返しそのまま体勢の崩れた騎士へと振り下ろし騎士の左腕は切り落とされた。


「ぐぁぁぁっ!!?」


 その悲鳴と共に衝撃で騎士は飛ばされ少女の前へと転がりながら倒れた。


「アルバートっ!!!」


「っ!…来ては…なりま…せん!!!」


 騎士の名前を叫びながら少女は近付こうとしたが騎士の声を聞いて止まってしまった。


「あなた、だけでも…御逃げ下さい!!!」


 そう言って騎士は右手のみで剣を握りしめ立ち上がり少女を守るために少女とオークの間に立った。


「っ!でも!!!」


「くっ!……私はもう長くない……ですが!あなたが…生き残ればまだ…希望は残されるのです!あなた……は人類にとっての……最後の希望……なのですから!!!」


「アルバート!!?」


 少女は悲痛な声で今にも死にそうな騎士の名前を呼び決断を迫られている。

オークはそんな二人を見ながらニヤニヤとイヤらしい笑みを浮かべていた。

恐らくは騎士が死んだ瞬間に少女を捕らえ犯し…孕ませ…苗床にして絶望の中で殺す気なのだろう………だが。


「………って!?って!最後まで言わせろよ!!?」


 思わず叫んでいた。

さて………ここは、何処だろう?。




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