表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元竜騎の俺は郊外に住んでいたが王国騎士団長は俺をどうやら冒険者にしたいらしい  作者: みなと劉


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/51

第38話 ポイズンワイバーンとの死闘

「グオオオオオンッ!!」

 大気を震わせる咆哮と共に、変異したポイズンワイバーンが急降下してくる。その巨体から放たれるのは、生物の生気を吸い取るどす黒い魔毒の波動。だが、それに対するアルノの瞳に迷いはなかった。

 「……システム、フル・アクティベート」

 アルノが低く呟いた瞬間、彼の周囲の空気が爆ぜた。

 かつて帝国最強の竜騎士として戦場を支配した全スキルが、農夫の皮を脱ぎ捨てて覚醒する。

 (剣格闘士オン、魔術格闘士オン、槍術士オン)

 (火術オン、氷術オン、風術オン)

 (マスターオブソーズメンオン、ライドスクワッドオン、空戦オン)

 物理、魔法、そして対竜戦闘に特化した最高位の技術。それらが複雑に絡み合い、アルノの身体能力を極限まで引き上げた。銀等級のプレートが、彼の放つ圧倒的なプレッシャーに共鳴して激しく震える。

 「さあ、こい」

 アルノは地面を蹴った。農夫の靴とは思えない速度で、垂直に近い岩壁を駆け上がる。

 迎撃にワイバーンが口から毒液の塊を吐き出すが、アルノは空中で「風術」を編み上げ、自らの軌道を変えてそれを回避。そのまま「氷術」で足場を瞬時に凍らせて固定し、さらなる跳躍を見せた。

 「――空戦術、第一式『昇竜断』」

 手にした採取用の鎌に「火術」と「マスターオブソーズメン」の加護が宿り、白熱する魔力刃へと変貌する。

 すれ違いざま、ワイバーンの翼の付け根を一閃。

 肉を焼き斬る音と共に、変異した怪物の悲鳴が山嶺にこだました。

 「グガァッ!? ギ、ギイィィ!」

 「まだだ、これでおしまいじゃないぞ」

 着地と同時に、今度は「槍術士」の技術を応用し、地面に落ちていた枯れ枝を拾い上げる。そこに莫大な魔力を流し込み、光の槍へと変えて投擲した。

 ドォォォォォンッ!

 槍はワイバーンの尾を貫き、岩壁へと縫い止める。自由を奪われた怪物は、必死に毒を撒き散らして抵抗するが、アルノの展開する「魔術格闘士」の防御膜を突破することはできない。

 「ルファス、エトリエル! 動きを止めたぞ! 浄化と掃討、一気にやれ!」

 アルノの怒号が響く。背後で待機していた二人の「規格外」たちが、主人の期待に応えるべく、その真の力を解き放とうとしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ