一人生活に嫁はいる?
アーシャは無言でユウトに近づきベッドに押し倒した。
「なんですか?」
「すまない。だが、興奮が止まらないんだ。私を倒せる男がいたのに。しかもそれが
英雄ならなおさら。頼む私の初めての相手に」
とそのまま顔を近づけてキスをした。ユウトは最初はアーシャに押されていたが途中からは
自分から攻めてアーシャを大人しくさせた。
翌日ユウトは自分の家にいた。最近色々あったのでたまにはゆっくりしようとこの日は街には
行かないと決めた。
「たまにはのんびりもいいな。まぁ家の掃除もあるし、せっかくだし庭に畑も作って自給自足
もしたいな。それができれば一人生活がより良くなるぞ」
早速行動に出て庭に畑を作る。この家は貴族がいた家だけに庭も広く、一人でするには広すぎる
程だ。最初の方で実は買っていた農業の本を見ながら進めて行く。
お昼は一人家の中で料理を作って食べる。
それからまた畑作業をする。夕方になりこの日の作業を終えることにした。これまた広すぎるお風呂に
一人で入り、掃除もしてそのあと食事をする。
「本当に久しぶりの一人だ。本当ならもっと狭い部屋でする予定だったけど、まぁ広くても
一人でゆっくりできるならいいか」
いつもより早く眠ったユウト。明日も一人生活をすると思っていたが、それは早朝すぐに
破られる事になってしまう。
朝食を済ませて畑で作業をしているとそこに誰かが尋ねてきた。
「あのユウト様ですか?」
「そうですがあなたは?」
「私、レミア商会の会長をしているアルフォードの娘のローゼです。実はユウト様にお話が
ありまして」
「そうですか。じゃあ家の中に行きましょう。あと少し待っててください。畑作業して少し
汚れてるので流してから行きます」
「わかりました」
ローゼをリビングで待たせて風呂で汚れを流してからローゼと話し合う。
どうやらローゼは自分の家が経営している店でユウトの商品を売り出したいとの事だ。いくつか
商品を使ってもらいそれを宣伝にして売れればユウトにもお金が入るという提案をしてきた。
本来な嬉しいかもしれないがユウトはもう普通に金持ちよりになるぐらいにはあるのでどうしようか
迷っていた。一人生活はそこまで費用はかからないが、あるに越したことはない。
しかも一緒にやれば色んなアイテムも安く手に入るとの事なのでユウトは引き受けることにした。
「ありがとうございます。それじゃすぐに街に」
「先に行ってくれますか。少しやることしてから向かいたいので」
「そうですか?わかりました絶対来てくださいね」
おっとりした感じと優しい性格、それに可愛くて豊満な胸をしていた彼女と本当は一緒に
行きたかったが、二人で行くと何かが起こりそうだったので一人でいくことにした。
数時間後、街について教えてもらった所に向かう。そこは他とは一つ大きさが違う立派な
店だった。この街で一番の店。レミア商会だ。武器や防具はもちろん、アイテムに食材と
様々物がここで買うことができる。
裏口から入り、ユウトはローゼに案内された部屋に入る。そこにはローゼの父アルフォードが
座っていたがユウトをみるなり立ち上がり握手をしてきた。
「初めまして私がローゼの父アルフォードです。早速ですが話を進めていきたいと思います」
見た目通りに豪快というか勢いがある彼。意外と体格もよくそこまで歳でもなさそう感じを
している。声も大きく力がある。
それからアルフォードが本題を出してきた。それは今度行われるランクアップ戦の大会で
ユウトにうちの商品を使って欲しいという案だった。
「なるほどそれを使って宣伝、まぁしなくても使ってればそれで知られると」
「そうです。それでさらにうちは信頼も知名度も上がり儲かってあなたにも利益が増える!
いい提案でしょう
「まぁそうですね。正直にいうとそこまで自分はお金に困ってないですが、協力します。冒険者
以外の仕事も興味はありましたから」
「ありがとうユウト様。あの、ユウト様は農業も好きなんですか?」
「ええ。一人生活をするには欠かせませんからね」
「ユウト殿は嫁をもらう予定はないですかな?」
「ないですね。自分は一人が好きなので本来は。まぁ仕事で付き合う事は良いですが生活に
誰かと一緒はまだいいかと」
「まぁまだ若いですからな。でもいつか一緒にいたいと思う人が現れるでしょう。その時は
うちの娘もよかったら候補に入れてもらえると父親としても嬉しいが」
「ま、まぁその時が来たらですけどね」
「ユウト様、これからもお付き合いお願いしますね」
少し照れながらユウトは店を出た。
どうやら娘のローゼがユウトが気になっていたようでそれをアルフォードが押しているようだ。
ユウトもそれはわかったが、嫁という話でちょっと後退りした。
「俺はまだ一人でいい。一人生活を満喫するまでわ」
家に戻り畑作業をしながらそう叫ぶユウトだった。




