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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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滅びの手前で、君の名をまだ呼ぶ

最終エピソード掲載日:2025/11/08
忘れられることが死なら、呼ぶことは祈りだった。
――
 ある朝、出席簿から一人の名前が消えた。

 席には生徒がいる。声も聞こえる。けれど誰も、その子の名前を思い出せない。やがて分かったのは、この世界では「名前を呼ばれなくなった人間」から順に消えていくということだった。

 学校に取り残された少年・瀬名柊は、名前が薄れ始めた少女・赤崎苑を救うため、何度も彼女の名を呼び続ける。

 だが、消えていくのは苑だけではなかった。
 明るく振る舞う友人・宮原燈。
 友達の名前を呼べなかった少女・白石凪。
 全員を救うことはできないと現実を見る森崎海斗。
 そして、かつてこの学校で忘れられた少女・雪代優奈。

 名前は文字では残せない。
 記録も、名簿も、写真も、少しずつ白くなっていく。
 それでも、誰かが声に出して呼び続ければ、その人はまだ世界に留まれる。

 これは、滅びゆく世界で、最後まで誰かの名前を呼び続けた少年と少女の物語。

 忘れられることが死なら、呼ぶことは祈りだった。
――
登場人物紹介

瀬名柊:名前を呼ぶことに執着する少年。かつて呼べなかった名前への後悔を抱えている。
赤崎苑:名前が誰よりも早く薄れ始める少女。柊に呼ばれることで世界に留まり続ける。
宮原燈:柊と苑の友人。明るく振る舞いながら、誰よりも他人の名前を残そうとする。
森崎海斗:現実的な判断をする少年。全員を救えない現実と向き合いながら、守る方法を探す。
白石凪:友達の名前を呼べなかった少女。名前がなくても記憶を語り続けようとする。
御影直人:学校に残った教師。名前を呼ぶ場所としての学校を最後まで守ろうとする。
雪代優奈:かつて柊が呼べなかった少女。忘れられた名前として、世界の奥に残っていた存在。
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