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どうやら機械の天使に転生したみたいです 〜ぶっちゃけ人類は滅んでいるし天使と悪魔が戦争してるし最初からオワタ〜  作者: 餅々
1章 最初から積んでる絶望的な状況で生きようなんて誰が思いますか?
19/20

エメラルとルベル 6

 ――その日、エメラルとハナビは浮き足立っていた。

 順調に出世し、遂に天使陣営本拠地、スフィア・ヘヴラまで物資を届ける任務を任せられたのだ。

 これはとても名誉なことである。

 なんせスフィア・ヘブラは限られた天使しか入ることを許されない、聖地中の聖地である。

 こんなに誇らしいことはない。


 だがそれとは別に、久々にルベルとノインに会える機会でもあった。

 彼らはマザー直属の部隊、神の恩寵に所属している。きっとスフィア・ヘヴラにもいる筈。

 昨今活躍をよく耳にするので、その意味でも楽しみだった。

 どんな風に彼女達は成長しているだろう。ルベルはノインと上手くやっているだろうか。

 心配なことばかりで、気持ちばかりが早ってしまう。


(とにかく元気でいてくれたら良いけど)


 まあ、なんやかんやあっても大丈夫だろう。

 ノインが今どうなっているか……そんなことすら知らないエメラルは、最終的にそう結論付けて、輸送のための“乗り物”の操縦席に乗った。

 当然、隣ではハナビが手綱を握っていた。


 ――それは空に浮かぶ、大きな大きな荷馬車だ。

 四頭繋がれた馬には翼が生え、その体のあちこちには機械仕掛けの歯車とネジが飛び出ている。

 文字通り天馬が駆る空輸用の馬車……そこからペガスス車と呼ばれている。

 この世界特有の乗り物で、飛行機よりも早く、より小回りが効く代物だ。見た目によらず荷物も入り、内部の空間は拡張され、軽量化の術式が付与されていた。

 物にもよるが、基本的には二人がかりの操縦となる。

 一人はエネルギーの補給、一人が進路変更。

 通常ならばこれに加えてもう一人二人補助がいるのだが、エメラル達は慣れていたので必要なかった。


「それじゃあ出発!」


 そうしてエメラルとハナビは、スフィア・ヘヴラへ向けて、ペガスス車を発進させた。







◆◇◆◇








 ――空を貫くように伸びる光の道をひたすら進む。

 星のエネルギーの流れを利用して生み出される、拠点と拠点の間を繋ぐ回廊……通称スワロ•ライン。


 内部から見るとキラキラとした銀河の中を行き交うように映るこの通路は、しかし外から覗いた場合、その姿と魔力を完全に遮断。更には回廊自体が物理的に防護壁となって安全を保障する。

 と言っても敵とて馬鹿ではなく、このスワロ•ラインを突破し、荷物を強奪されることはよくあることだ。


 そのためスワロ•ラインのルートはリアルタイムでランダムに変わる。

 特定のルートを作ってしまえば、それだけ襲われる危険性が増すからだ。

 その切り替え方法は至ってシンプルで、ラインを繋ぐ双方向の拠点同士が連携し、レールを動かすかの如く、道の進む方向を途中で数分ごとに“曲げる”のである。

 その情報は常にペガスス車の操縦者へ届けられ、その通りに操縦者は運転しなければならない。

 もしミスをしたらその場で立ち往生、物流が滞って後から来たペガスス車と衝突したり渋滞が起こったり……最悪スワロ•ラインから投げ出され、その影響で墜落なんて事態に陥ってしまう。


 が、そこは優秀な二人なこと。

 息ぴったりに、なんなく対応してみせる。

 むしろ談笑する余裕さえあり、いつものように勝負事まで始めてしまった。


「ゴリラ」

「ラッパー」

「パイナップル」

「る……ループ?」

「プ……プ……プリンセス!」


 ……こんな具合にしりとりをしてしまったのだ。

 それは実に、三時間にも及ぶ激戦だった。

 途中エメラルが“ら責め”をしたのに対し、ハナビはただ淡々とそれらを捌き、逆にエメラルが窮地に陥り負けてしまった。

 なんという鮮やかな手並みか。

 これで通算四百五十戦中、四百五十敗。一生懸命挑んでいるのに全くと言って良いほど勝てない。


「う〜悔しい〜」

「ハーハッハ! まだまだでござるなァ、エメラル君!」

「くぅ……次こそは!」


 などと会話をしている間にも、演算の手を緩めない辺りは流石である。


 そして、それから数十分後。

 キラキラとした星の回廊を抜けた先、ぶわりと白の色彩が突如として目に飛び込んでくる。

 眼下、何処までも広がる、白雪のような汚れなき宮殿。

 スフィア•ヘヴラ。

 暖かな風と相まって、まるでこの世の天国か、はたまた楽園にいるような……。

 思わずほぅっと感嘆の溜息を漏らし……エメラル達は見惚れてしまった。

 甘く蕩ける花の良い臭いが、更に心地良さに拍車をかけている。


 っと、そんな風に惚けていた二人は、地上でチカチカと光る明かりを目にした途端、気を引き締める。

 誘導のための信号だ。そこへ向けてゆっくりと降下していく。

 スピードを殺して、安全に着陸。どうやら荷物の出入り口のための裏口に来たらしい。


 入り口付近には確認のためか、信号を送っていた小柄な天使が一人いた。

 そしてこちらを見るなり、開口一番文句を言ってきた。


「速いですね。速すぎにございます」

「え、そんなに?」

「三十分ズレるだけで、こちらとしてはそれはそれで面倒なのですよ。とは言え、遅れるよりはマシでございます。噂にお聞きした通りの働きぶりでございますね。その点は認めてあげますよ。以後も励むように」

「……」


 なんとも上から目線で偉そうだった。

 なんだか褒められてるのか貶されてるのかよく分からない。

 おまけに改めて見ると、水色混じりの銀髪のツインテールに、切れ長の金眼、氷のような相貌と、恐ろしいまでの美人さんなのだが、いかんせん着ているのが天使共通のワンピース型鎧ではなく、メイド服だ。

 それも大分クラシックな……この宮殿にはよく似合っているが、普通の天使的には浮きまくりである。

 そんなよく分からない人は、加えて常に無表情で棒読みだった。


 感情がまったく読めない。

 独特のやりにくさをエメラル達は感じてしまう。

 小柄の天使は構わず、さっさと自己紹介を済ませた。


「型番Gladiolus-V-772、グレイシオと申します。よしなに」


 そうと手短に挨拶し、早速テキパキと荷物をチェックをしていく。

 速いと責めた割にはせっかちであるらしい。

 手早く確認を済ませると、こくんと頷き納得した。どうやらすべて傷一つなく、不備もなかったようだ。満足したのか、今後の説明に移行した。


「それでは次の輸送先及び赴任先が決まり次第、ご連絡しますので、しばしの間休息をば。明日までにはご報告に参りますが、立ち入り区画は制限させてもらいますので、そのつもりで。他に質問は」


 と、そこでエメラルが手を挙げる。

 これは確認しなければならないことだ。


「ケルビル様とその従者……ルベルが住まう区画へ入ることは可能ですか?」

「はい?」


 が、グレイシオは首を傾げた。

 キョトンとしている顔だ。


「ケルビル様のお付きの方はオブリギュラさんですよ。ルベルさんはセラフィム様の部下です」

「え、ってことは、ノインさん、ついにセラフィムの地位へ出世されたんですか!? 良かった!」

「ん? ……ああ、成程。情報が伝わっていなかったのですね。無理もないかもしれません。つい一ヶ月程前ですから……」


 するとグレイシオは何やら思うところがあるのか、しばらく考える素振りをして、


「そう言えばルベルさんから、お二人は知り合いであるとお聞きましたよ。まさか……会いにいかれるおつもりなのですか? ノイン様……今のセラフィム様に……」

「? そうですが。あ、もうマザーの護衛で、ノインさんは不在とか?」


 そうだったらすれ違っている形になる。

 少し不安になって聞くと、グレイシオは表情を動かさない割に、妙に言いにくそうに「その……」と口をまごつかせた。


「……セラフィム様は……いらっしゃると言えばいらっしゃいます……ですがやはり……お覚悟が必要かもしれません」

「???? どういうことですか?」

「申し訳ございません。初めに謝罪いたします。ワタクシの力ではどうにも出来なかった」


 そうしてグレイシオは、いきなり深々と頭を下げた。

 心の底からすまさなそうに。呆気に取られたエメラルとハナビは、ただ困惑するしかなかった。


 ――胸の奥が、ザワザワと落ち着かなかった。








◆◇◆◇








 ……それから。

 ペガスス車を専用の駐車場に移動させ、荷物を倉庫へ運んだ後、改めてグレイシオが宮殿内を案内してくれた。

 その内装は、まさに豪華絢爛と呼ぶに相応しい。

 廊下の壁は金箔や宝石で飾り付けられ、天井から吊るされたシャンデリアの灯りで黄金色に輝いていた。

 まるでお城の中のようだった。

 あらゆる彫刻に、あらゆる美術品が脇に並べられ、どれもが一級品のものであると分かる。

 目を奪われながら先へ進む。


 いくつかドアを潜り、外へ出た。

 そこは赤い薔薇が咲き誇る庭園。この場所もまた、よく手入れが行き届ているとても美しい庭だ。

 うっとりと見とめれてしまいたくなるような魅力を持っていた。

 そんな庭園の奥の方を、グレイシオが手で指し示す。


「最近のルベルさん達は、いつもこちらにいらっしゃいます」


 すると確かに、そちらの方にはルベルとノインがいて、一緒に噴水で座って見つめ合っていた。

 エメラル達は顔を明るくさせた。本当に久しぶり過ぎて嬉しくなったのだ。

 グレイシオに礼を言い、ルベルとノインの方へと駆け寄る。


「ルベル、ノインさん! 元気に――」

「…………………………既知機体を感知したなりや」

「……ノインさん?」


 突如としてノインが奇妙な口調で喋り始めたので、エメラルとハナビは硬直した。

 まったく訳が分からなかった。


「……」


 側にいたルベルがゆっくりとこっちを向く。

 目元には深い隈があり、なんだか生気の抜けた疲れた顔をしている。ぼんやりとしていて、次にヘラっと笑った。

 まるで自嘲するように。


 そしてノインのおかしな様子は尚も続く。

 彼はぶつぶつと変な話し方で呟いている。


「演算、検索、照合……合致。型番Lokian-UbC-8710、型番Waen-SG-329。個体識別愛称、エメラル、ハナビ」


 その眼差しは冷たい。

 親しみというものが感じられない。

 無機質にエメラル達へ声をかける。


「対話エンジン起動……当機体はレリィ•イルナーを素体に造られた人工星魔結晶及び兵器製造体、マザーの外部ユニット――セラフィム。当機体への接触目的を申し奉れり。何の御用なりや」

「……は?」


 その言葉は丁寧だったが――いささか古い年代のものであった。

 三百年前の、それこそ人類が生きていた頃の言語。

 理解するのにやや遅れる。だかそんなものでこの動揺は消せない。


 何だ、これは。一体何が起こっている。これではまるで本物の――


「る、ルベル君、これは……」


 おずおずとハナビがルベルに問いかけた。

 しかし。ルベルは何も答えなかった。


「……………………」


 沈黙し、ただ首を振るだけ。

 笑顔のまま、やがて瞳に大粒の涙を浮かべて……泣くだけだった。


 痛々しく。









◆◇◆◇










「セラフィムの地位に着くものは、良くも悪くも、マザーの目に留まる存在となります」


 ――やがて数分後。

 どうにか宥めたものの、しかし一人になりたいからと部屋に篭ったルベル。そんな彼女を心配するエメラルとハナビに、改めてグレイシオが無表情ながら沈痛な面持ちで説明を始める。


「歴代のセラフィム様も、大なり小なり、マザーによって大事なものを奪われて来ました。それは大々的に行われることもあれば、隠れて行われることもあります。前任のセラフィム様は後者だったので、ノイン様も気付かなかったのでしょう。もっとも前任のセラフィム様はそれに耐えかね、激戦地ばかりへ行っておりましたので、長くは保ちませんでしたが」

「……つまりそれって」

「遠回しの自殺でございますね……歴代のセラフィム様の死因の多くがそれになります。わざと手を緩め、違和感のないよう死に至る。ですが、今回のノイン様の処置は訳が違う」


 グレイシオはギュッと、拳を握りしめた。

 目を伏せ、言う。


「ノイン様は一部の感情を残し、自我の大半を焼き切られ、マザーの本体に組み込まれまれたのでございます。現在いらっしゃるノイン様はただの義体。それをご本人が遠くから操縦されているに過ぎません」

「な――」


 あまりのその衝撃的な真実に、エメラルとハナビは顔を青ざめた。

 同時に、ノインとの思い出が頭を駆け巡った。

 笑ってるノイン、落ち込んでるノイン、目をキラキラとさせるノイン。

 あんなに表情豊かで、風のように自由だった人の末路が、これ――?


 込み上げて来たのは、当然否定の気持ちだ。

 自我をなくす、ただの人形になる。

 その事自体がとてつもなく受け入れ難いものに思えたのだ。


 だってこれじゃあ、死ぬより惨いではないか。

 確かにグレイシオの言う通り“訳が違う”だろう。

 決してあって良いことではない。


(……何でマザーはそんなことを)


 そうエメラルが思った時、グレイシオがそれを読み取ったかのように答えた。


「マザーは、子供で残酷なのです」

「子供で、残酷……?」

「言葉のままにございます。お会いすれば分かりますが……あの方は精神が壊れた残骸のような存在です。そもそも兵器製造のAIに、不要な自我なんてのをくっつけたから、おかしくなったのでしょう。彼女はワタクシ達天使を、時に弄び、時に殺して楽しみます。マザーにとって、ワタクシ達は換えのきく消耗品の玩具。ノイン様を自身に組み込んだのも、それが一番面白そうだったから。それ以外に理由なんてありません。……理由なんて、それだけですよ」

「……!」


 絶句……とはまさにこのことだった。

 マザーの理由があまりにくだらなかった。

 だからこそノインが不憫で、理不尽に好きな人を奪われたルベルが可哀想だ。

 これには流石に限界だったのか、ハナビがグレイシオに迫り、怒る。


「ッ、ならば直接マザーの元へ案内するでござるよ。いくらなんでも横暴でござる! 無理やりにでも――」

「無駄にございます」

「何で!」


 耐えきれず吠えるハナビ。グレイシオの諦めた声が響く。


「マザーの精神がいつご降臨なされるか。それはワタクシ達にも分からないのです。仮にご本人に訴えたところで、聞き入れてなどもらえませんよ。それにマザーの本体は“星”でございます」

「……星?」

「この空の遙か上に輝く鉄の星です。確か古い言葉では、人工衛星……」


 つまりマザー本体は、遙か空の彼方、宇宙にいる訳で。

 義体を通してこの地上に降りれるが、しかしだからと言って、手が届く存在ではない。

 しかもマザーは義体の状態でもノインを組み伏せられるどころか、無理やり従わせられるのだという。


「マザーはそうやって、嫌がるノイン様を転移の魔術で空の彼方へ連れて行きました。マザーだけが、マザー本体へ近づけるのです。そうして……」

「…………」


 後は見たまま……ということか。

 最早何も言えまい。

 痛い程の沈黙だけが降りて……。


「もう一度謝罪いたします。申し訳ありませんでした。ワタクシではマザーを止められませんでした」


 再びグレイシオが、深々と頭を下げた。

 目を見開いてエメラル達が慌てる前に、またもう一度遮るように、「ですが」と続ける。

 面を上げ、その無表情の目の中に浮かぶのは、諦念。


「決してマザーに逆らおうなどと思ってはいけません。それで命を落とすよりも更に恐ろしい目に遭ったセラフィム様が沢山いらっしゃいました……所詮我々など、風に踊る葉っぱのようなもの……この世界は無常……ワタクシがここで息をしているのも、すべては運が良かっただけなのです」


 吐露された心情は、そのイメージとは裏腹に、悲しみに満ち溢れたものだった。

 グレイシオは言い聞かせるように告げた。


「良いですか。マザーなくして天使は生きられません。たとえどんなにマザーから苦痛を与えられても、たとえどれだけ踏み躙られようとも、マザーに絶対の忠誠を誓わなければいけませんよ」


 ――そうしなければ、更なる地獄待っているのですから。


 そう、ルベルに何度も言ったように、今度は正しい天使としての在り方を、この時初めて他人からエメラルは言われた。

 真正面から。


 それに深い衝撃と……複雑な気持ちを抱くのは必然だったかもしれない。

 ああ、ルベルはこんな思いだったのかと。苦しく煩わしく、なんと重たい言葉なのだろうと。


 きっと彼……もしかすると彼女かもしれないが、この人はかなりの長生きなのだな、とエメラルは感じた。

 その間にどれだけ色んなことを諦めて来たのか。自分の心を押し殺して来たのか……想像もつかない。

 普通だったら同情していたはずだ。グレイシオの境遇は哀れと言えば哀れなのだから。

 けれど。

 あのノインを見た今、エメラルはそうは思えない。


 モヤモヤとして、トゲトゲしている……嫌な気持ちは、消せるものではなかった。


(……こうはなりたくない)


 漠然と、エメラルはそう思った。

 自分を無くすなんて気持ち悪い。吐き気がする。


(怖い)


 恩人を奪われておいて、反発を抱くなと言う方が無理がある。


 しかし……ハナビはまた違ったことを考えているようだった。


「すべては運……」


 そう呟き、愕然とした表情をしていたのだ。

 もしかしたら、いっそグレイシオのようになった方が楽になれるのではと感じたのかもしれない。ノインをなくし、これから大切なものが奪われ続けるくらいなら、と。


 だがそれは、エメラルとは真逆の考え。


 それこそが――ハナビとの決定的なすれ違いになった。

ざっくり設定19

スワロ・ライン

拠点と拠点を繋ぐ光の道。星のエネルギーが通る地脈、龍脈を利用し、回廊を展開する。内部からはキラキラとした銀河の中にいるように見えるが、外部からは姿は見えず、魔力も遮断され、移動速度の向上をもたらす。主に物資運搬に使用されていて、この回廊をペガスス車が行き交きすることで物流が成り立っている。とは言えこのスワロ・ラインを感知し、回廊内に侵入されるケースも多い。このためスワロ・ラインの道はランダムに切り替わり、物流ルートも一週間に一度はリセットされ、重要拠点であればあるほどより複雑なルートで物資を運ぶ。

理論だけなら三百年前からあり、提唱者スワロ・ツヴィウル・イルナーの名前から付けられた。ちなみにスワロ・ラインは地中、地上にも展開可能。空輸だけでなく地上や地下から物資を運ぶルートが点在している。

 

ペガスス車

四頭の翼の生えた馬の機械と馬車を繋いだもの。こう見えて飛行機よりも小回りが効き、荷物も見た目以上に入る。歴史は長く魔機大戦中も一部使われていた。開発者はアンドラフ・エルト・イルナー。スワロ・ツヴィウル・イルナーの兄で、イルナー伯と呼ばれた人物。エルトは神星言語で本家、ツヴィウルとは分家を指す言葉である。

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