表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
煌女革命  作者: あまがみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

39/56

目覚め

 それから数日ルイシーナは病人のようにベッドの上で過ごした。クロエはほぼ付きっきりで面倒を看てくれ、カルロスは何度もバツの悪そうな顔をして様子を見に来たが、バレンティアとドロテオは気配すら感じさせなかった。だからルイシーナはドロテオがもう己のことを諦めたのだと思っていた。彼がカルロスに痛めつけられるのを見て怖気づき、あの日のことはひとときの気の迷いだったと悔い改めたのだと思ったのだ。


 しかし、一週間が経って混乱もすっかり収まった頃にやって来たドロテオは、背筋がぞっとするような目をしていた。


「もう、邪魔者はいなくなったね」


 ベッドに座り、ルイシーナの腰を抱き寄せて囁く男には、可愛い弟の影さえない。下卑た男の目というのはこういうものをいうのかと、ルイシーナは妙に冷静な頭でドロテオの目を見ていた。


「これで分かっただろう。この家は貴方にはどうにもできないんだ。いずれここは完全に僕の物になる。そうなればクロエを追い出すのは簡単だよ。貴方自身、将来が不安だろう? 貴方が光を失ったらどうなると思う? 光ることしできない貴方が今更何処かで働くなんて不可能だ。通常の女が結婚している歳を過ぎているから、貰い手もいないだろう。ずっと家にいることになるかもしれないね。そうなったら貴方の面倒を見るのは僕だ。貴方を救えるのは僕しかいないんだよ。だから、分かるだろう? これからの態度をよく考えておくようにね」


 幸いドロテオはベルナルドがいなくなって余裕があると思っているのか、この日はこれだけで去ってくれた。


 人というものはそう易々と変わらないもののようだ。ドロテオはきっと、ルイシーナが変わらなければ変わらないのだろう。だったらルイシーナが変わり、そしてドロテオに分からせるしかなかった。


 ルイシーナはようやっと目が覚めた気分になり、ベッドを抜け出して二本の足を床につけた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ