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「・・・・・・」
「・・・・・・」
気まずさ、ハンパない。
「・・・・・・おじさまおばさま、とても素敵ね。」
「・・・・・・素敵かどうかは、分かんねーけど。」
あ。そうだ。
ハニートラップの次は、ウソ寝の件。
「眠くならなかったってのは、ガチなのか?」
そう聞かれた杏奈は、
なぜか恥ずかしそうに頷く。
それは、演技じゃないよな?
「お前の方が、
演劇部入った方がいいんじゃね?」
「・・・・・・ごめんね。ホントに。」
「ガチで、心配したんだぞ。」
「うん・・・・・・ごめん。」
ベッドの縁に、ちょこんと杏奈は座る。
「だから・・・・・・お詫びも含めて、
飲んでください。」
申し訳なさそうに微笑むこいつは、ズルい。
許そうと、すぐ思ってしまう。




