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FL−16
慰労会は、17時でお開きとなった。
最後まで乾さんは現れず。
でもそれに対して気にする様子もなく、
貴也は笑顔で去っていった。
その場で親父たちと解散して
俺と杏奈は、
専用スイートルームへと足を運ぶ。
「お腹いっぱいっ」
「あぁ、もう食えねぇ」
つい、食いすぎた。美味すぎた。
「楽な格好になりたいな······
ちょっと、着替えてもいい?」
「······あ、あぁ。」
いかん。ちょい、ドキッとした。
まだ早い。まだ違うぞ。
空気を、きちんと見極めなければ。
ルームキーを翳してドアを開けると、
現実を忘れさせる程の
スタイリッシュな空間が広がった。
おぉ······相変わらず、やべぇ。すげぇ。
そして、ただいま。
「不思議······なんだか、落ち着くね。」
うん。俺も、そう思った。




