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放たれた言葉に、衝撃を食らう。
「共存しようとか、させようとか、
無理な話だったのよっ!!
吸血鬼を信じた両親は、吸血鬼に殺されたっ!!」
「レングラント夫妻の娘さん・・・・・・
そうよね?アンナちゃんよね?
小さい頃に会ったきりで、
分からなかったわ・・・・・・」
・・・・・・知り合い?
「強い『聖職者』の血を、
息の根を止めるくらいの血を
受け継いでるはずなのにっ・・・・・・
“破邪の血”で、殺せると思ったのにっ・・・・・・
まるで効かないなんてっ・・・・・・」
杏奈は、涙を流しながら言葉を吐き出す。
一言一言が衝撃すぎて、何も言葉が出ない。
「・・・・・・朔耶は、合いの子だ。
僕ならば、君の血で
死ぬのかもしれないが・・・・・・」
「昌耶さんっ、何をっ・・・・・・!」
「君のご両親は、素晴らしい方々だ。
二人に、何があったんだ?
聞かせてくれないか?
・・・・・・踏みにじった血縁者の失態は、
僕が何とかする。」
「うるさいっ!!」




