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21-17


勘違いしてた。

いや、無理もない。

冷たい態度と裏腹の気持ちなんて。

本人たちにしか分からない。


愛情を、押し殺してまで。

恨まれても構わないとしてまで。

しきたりを重んじた。


吸血鬼という、尊厳の為に。



「······うん。僕は、僕の道を行くよ。」



貴也の表情には。


微笑みと、涙が浮かんでいた。



「だから、言わせてもらうよ。

 未来を見据えて、末永く生きてほしい。」



こんな形が、あるなんて。

想像もしていなかった。



「心得た。」



短く告げた貴也の親父にも。

微笑みが浮かぶ。


その二人を交互に見て、

緋葉さんの表情が変わった。


今にも、泣き出しそうな。悲しそうな。

そして、穏やかな。


きっと。もう押し隠さなくていいと、

安心した顔だ。



「······成長したわね。貴也。」



その一言で、涙が溢れる。



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