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21-16


「ひさやさまぁ······」


あぁ。またさらに激シブイケボで、

トドメ刺されてる。目がハートマークだ。


「兎川が見据える未来に、賭けよう。

 ······貴也。」


その呼び掛けで、貴也は我に返った。


「古いしきたりに則った故に、

 突き放す態度を取った。緋葉も、そうだ。

 心の内では、泣きながらお前と別れた。

 肉親の情を押し殺してまで、

 吸血鬼たるものの姿に拘った結果だ。」



······何だと?それじゃあ······



「お前を孤独にさせ、

 寂しい思いをさせた事実は消えん。

 許してもらおうとは思っていない。」


「······」


「お前は、お前の道を行け。

 もう立派に、意見できるのだから。」




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