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ツジーを睨みつけ、席を立とうとする
緋葉さんの腕を、貴也の親父が掴んで止めた。
「こんな話し合いなど、必要ありません。
出ていきましょう。」
「待て。私が知り得たいのは、
別のところだ。」
こういう時の渋いイケボって、反則だよな。
場を引き締める効果バツグンだ。
「半人である大地の息子が、救世主というのは
どういう意味だ?しかも、
“現時点でいえば”ということは
薬はまだ、完成していないという事か?」
しんと、静まり返る。
その中で、不敵な笑みを浮かべるツジーは
並大抵の精神じゃない。
「ザッツライト!流石ですなぁ。
朔耶くんが救世主というのは、
彼の唾液に含まれる治癒能力にあります。
まだ、採取して調査していませんので
未知数ですが······kkHW2にも
役立てられると模索中。
見据えている先は、副作用を軽減して
気軽に服用できるところです。」




