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目の前が急に、暗くなる。
いや、親のラブシーンが見たくないからって
電気を消すとか、ますます逆効果・・・・・・
ん?
停電?
・・・・・・ガターン!!
うわっ!何だ?!
停電で暗いはずだが、その光景が
俺の目に飛び込む。
夜目が利くとはいえ、ここまで
はっきり見えるとは思わなかった。
誰かが親父に飛び掛かり、
立ち上がった拍子に椅子が倒れた。
その誰かの腕を、親父は掴んでいる。
「何が起こったの?!」
奏子は暗くて見えないのか、
慌てて叫んでいる。
はっきり状況把握する為には、
明かりを付けなければ。




