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21-1


みんながエレベーターに向かう中、俺は

杏奈と目を合わせて

“行ってくる”と言葉を投げた。


彼女は、微笑んで頷く。


ありがとうな。杏奈。

囮になって、動いてくれて。疲れたろ。

ゆっくり待っていてくれ。


優しくハグしたいところだが

それをグッと堪えて、みんなの後に続く。



エレベーターに乗り込むと、俺が率先して

最上階、10階のボタンを押した。


扉が閉まると、しんとした

重苦しい空気が支配する。



貴也は、無表情だ。

何を考えているのか分からない。

少なくとも、良い気分じゃないはずだ。


こいつは、本当に強い。

俺なら、薄情すぎると二人に

怒りをぶつけてしまいそうなのに。


······


“「僕はもう、人を殺めている。

 その過ちを、繰り返したくない。

 ······二人には、僕みたいには

 なってほしくないんだよ。」”



こんな事、言えるんだぜ?


お前は、どこまでも優しすぎる。




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