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「血の量で、僕達は本来の力を取り戻す。
飲めば飲むほど、眠っている力を
発揮できるのだ。」
「う、嘘だろ?じゃあ・・・・・・」
「実際、鬼と化した血縁者を・・・・・・
この目で見ている。」
やな汗が、湧き出る。
手が震えた。
ガチで、化け物じゃないか。
「今朝のニュース、お前も見ただろうが
あれは血縁者の仕業だと、
私は思っている。」
「手に負えないのが、現状ね・・・・・・」
ようやく奏子が、口を開く。
「私を含め、『吸血鬼協会』の人間は、
『吸血鬼』の力を抑制する役目もあるの。
いわゆる、
『聖職者』と呼ばれているけど・・・・・・」




