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20-18


······貴也っ。お前はっ。



「お願いだよ、母さん。

 最初の最後でいいから、聞いてほしい。」


「離せっ!!」


「僕のこと、少しでも

 息子だと認識しているのなら。」


「生むつもりはなかったわよ!

 あの人が、血筋を残す為にって言うから

 仕方なく生んで育てたのよ!」


「十分だよ。それだけで。」



悲しすぎる。


このやり取り、見ていられねぇっ。



「貴也の親父っっっ!!!

 隠れてないで、出てこいやっ!!」



思わず、俺は叫ぶ。



「見てんだろ?!!」


「朔耶っ······」



既に杏奈は、涙ぐんでいる。



そんな顔、もう、させたくねーんだよ。


終わらせたい。



「出てきて、きちんと話しつけろやっ!!」




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