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「学校は楽しいか?」
「・・・まぁ、それなりに・・・・・・」
「そうか。頑張れよ。」
短く労って、微笑む。
その笑顔で、どんだけの女をメロメロに・・・・・・
「朔ったら、最近ナマイキになっちゃって
困っているのよ。」
トーストが乗った皿とコーヒーを
両手に持って、奏子が告げ口する。
ナマイキって、何だよ。
「ははは。多感な年頃だからね。
大目に見てやってくれないか。」
「んもぅ・・・・・・そうやって甘やかすんだからぁ。」
なぁ。そのあざとい視線親父に送るの、何?