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19−6


時が止まるとは、この事か。


紋白さんの突き刺さるような視線が、

瞬きできないほどフリーズする杏奈に

注がれる光景。


俺は、この刹那を目に焼き付け、刻んだ。



「せっかくの美貌をお持ちなのに······

 もう少し、自覚なさいませ。杏奈さま。」


ふっ、と頬が緩んで、

優しく杏奈の頭を上から下へ撫でる

紋白さんの細い指は、マジでエロすぎた。


現に施しを受ける当人は、されるがまま

とろけていく。


「身も心も。今以上に磨くのです。

 さすれば朔耶様は、余所見する暇も

 なくなるでしょう。」


微笑みまで、なぜか小悪魔のように映った。


「宜しいですか?杏奈さま。」


「······はい、紋白さん······

 ありがとうございます······」


「ふふっ。可愛いですわね。」



紋白さん、エグい。


流石、乾さんの妹君。





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