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偉そうに、言ってしまったかな······
でも、強がりとかじゃない。
身体作りしてきた時間は、無駄じゃない。
鍛えてきた分、自信に繋がっている。
打ちのめされた、あの時とは違う。
じっと表情を窺っていると、
杏奈の顔が赤く染まっていく。
俺を見つめる目が、少し
とろけてるような気が······
「······うん。ついてく。」
なに。かわ、いい。笑顔、めっちゃかわっ。
二人きりなら、ハグしてるとこだぞっ。
鋭い視線を送っていた親父の目が、
解けるように緩んだ。
「引き受けよう。会長に、伝えておくよ。
ただ······許可が下りなければ、
必ず従うこと。いいかな?」
「はいっ。ありがとうございます!」




