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ノリでやってしまったのは、間違いだった。
こいつの血の味を知ってしまった以上、
これからも、吸いたくなる衝動に
駆られてしまうだろう。
それくらいに、美味しかった。
また味わいたいと、思ってしまう程に。
好意を持っていれば持っているほど、
美味くなるという味覚。
それと、本当に比例するのか。
俺は、こいつの事・・・・・・
本当に、どう思っているのか。
正直、口うるさい
見てくれがいいクラスメイトの女子という
認識しかしていなかった。
トラウマのせいで、好きになるなと
ブレーキを掛けていた。
また、言いふらされてイジメられんぞ、って。
こいつの中身、知ろうと思わなかった。
これで、もし、性格も良かったら。
俺は、どうしたらいいんだろう。




