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しかし、副作用の頭痛と吐き気が
エグいらしく、それを貴也は承知の上で
服用し、克服している。俺は、
そんな苦しい思いをしてまでプログラムを
実施した友人を、尊敬した。
秘密だったとしても。
貴也は、つらいの一言も漏らさなかったから。
今、プログラムをクリアした貴也は、
吸血鬼本来に近い力を発揮できるらしい。
だから会長は、貴也の意思を聞くまで
警戒し、俺にカードキーを渡したんだ。
やっと腑に落ちた。
ただ、赤い目と血の匂いセンサーは
抑制剤の影響なのか働かないらしい。
血の匂いセンサーはともかく、
赤い目に関しては俺自身
いらないと思っているからな。
······お子さま脳だから、まだ
使い道が分かってないだけかもだけど。
でも後々、必要になるかもしれない。
使えるものは、使おう精神。心に刻もう。
捜査網の機動力は、俺と貴也。
そして指示役の乾さん。
貴也の監視でもあるけど、
この二人と一緒に行動とか、期待感しかない。
今夜から決行予定だ。




