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「君の研究意欲は、素晴らしいものだ。
ただ、成熟してない上に
イレギュラーな事をするのは······
代償を払う事になる恐れがある。
それを教えておこうと思ってね。」
ツジー······あんたって、
すげー良いヤツだったりするのか。
「アンナ。朔耶くんは今まで、
吸血鬼が抱える本能的な欲情を
抑えきるかどうか悩んでいた。
それは、君を想うが故のことだ。
許してやってほしい。」
「そ、それは······はい。分かっています。」
あ、杏奈。分かってたのか?
「私たちは決して、力で抑えつける行為は
望むところではないのだ。
愛する者の為に、生きられる。
本来の姿を、どうか愛してくれないか。」
それを教える為に······飲むところを見たいって
言ってくれたのか?
「······はい!勿論です!」




