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「······んー······」
はっきり言うと、日を増す毎に
血を吸った時、煩悩に負けそうで怖くなる。
赤い目をコントロールできるように
なったと思うが、それも100%ではない。
見られるのは、逆に歯止めになっていいのか。
「······杏奈次第、だな。」
「ナイス!大丈夫。
彼女は、Soクールだからね。
許してもらえるだろう。」
本当は、テスト勉強とかなかったら
杏奈とイチャつきたい。
気を紛らそうと、ぽよプラ聴いてたのに。
今飲んじまったら、俺、ガチでヤバいかも。
「ツジー。頼みがある。」
「おう!何でも言ってくれたまえ!」
「俺が杏奈を襲おうとしたら、
止めに入ってくれ。必ず。」
「アメージング!君は本当に、
彼女の事を大事に想っているんだね。
心得た。責任を持って、
見届けさせてもらうよ。」
この前の一件がある。
ただでさえ、血を吸う行為は
傷つけちまうと思うのに。
無理矢理とかになったら。
申し訳なさすぎて、立ち直れなくなる。




