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会長が浮かべた笑みは、先程見せた威圧を
全て消し去るくらい柔らかだった。
「よくぞ言った。貴殿の働き、
この目で見せてもらうぞ。」
「はい。貴女様の視界が良くなるよう、
全身全霊で尽くします。」
「はははっ。乾みたいな事を言う。」
そうでしょうそうでしょう。
乾さん一筋ですもの。ぐふふふ。
「いやはや貴也くん。麗しい。
君が協会に加わる事、心から歓迎しよう!
ウェルカーム!」
「ははっ。本当に良かった。
またこれからも、改めてよろしく。
貴也くん。」
「はいっ!こちらこそ、
よろしくお願いします!」
やべっ。泣きそっ。
「朔耶くん······!これからも、
よろしくね!」
「あぁ!」
「吸血鬼の調べを、是非僕にも。」
「イェス!ヒアユーアー!」
ホント、最高だ。
······めちゃくちゃ嬉しい反面、
不安も残るけどな。




