512/646
17-10
ふ、と緩んだ会長の顔は、
全てを赦したかのように
この場の空気を和ませた。
「良き。たった今から、貴殿は
公認吸血鬼である。」
「やったなぁ貴也っ!!」
我慢できねぇ。素直に喜びたい。
「へへっ······ありがとう。朔耶くん。」
「はははっ!まるで、私と昌耶のようだな!
ビューティフォー!素晴らしい!」
「拍手が煩いぞ。ハウス。」
「くぅ~ん。」
会長、楽しんでねーか?
「ただし、条件付きというのを忘れるな。
人の法の下においては、そなたを
野放しにはできん。行動は常に、
乾と共にしてもらう。
監視するという意味で、な。」
うわっ。それっ。逆にっ。
「仰せのままに。」
貴也ぁぁぁぁっ!!
なんて良い顔してるんだぁぁぁっ!!




