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会長から時計回りで、昌耶、ツジー、
貴也、俺の並びで円卓を囲んだ。
ある意味、この顔合わせは貴重すぎる。
「それでは早速だが、集いを開催する。
議題は、“我らは存続できるのか否か”。」
······何か、暗い議題だな。
「本来我々は、血狂いなど起こさず
節度をもって吸血を行えていた。
起因は不明で、今に至っているわけだが
······これだけでも由々しき事態の上、
力を思うままに奮おうと悪知恵を働かせて、
我々に反する動きが増えている。」
「プリンセス・レングラントの件は、
実に胸が痛かった。」
プリンセス・レングラント······
もしかして、杏奈の事か?
「酒殿 悠斗に“破邪の血”を狙われ、
我が麗しき親友の昌耶に
両親殺しの濡れ衣を着せて、襲わせた。
······ファッ◯!」
あっ。気持ちすんげぇ分かるけど、
ピー入ります。




