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「・・・・・・」
俺は、ソファーに目を向ける。
杏奈の眠る姿を見て、心から思った。
試してしまったのが、悪かった。
あのまま飲み続けていたら・・・・・・
そう思うと、ゾッとする。
「実は私も、昌耶さんに
血を吸われた事があるの。うふふ。
懐かしいわね~。私の場合は、
気持ちよくなるだけだったけど。」
そこで照れると、息子は
どうしていいか分かりません。
「その子の事、大事にしなさいよ。
受け入れてくれるなんて、
滅多にないのだから。」
「・・・・・・なぁ。そいつから質問攻めにあって、
俺も色々聞きたいことが出てきて。
血を飲みすぎると、どうなるんだ?」
「うーん・・・・・・詳しくは、
昌耶さんから聞いた方がいいわね。
帰ってくるまで、上で寝かせましょう。」




