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「二人とも知り合いのようだが、
いつ出会ったのだ?」
俺と綾辻って人が顔見知りだった事に、
会長は驚いた様子だった。
だよな。接点は、ないもんな。
「東京に降り立った途端、学び舎へ導かれて
足を運んだら偶然に。どうやら私たちは、
強い縁で結ばれているようだ。
ふふふふ······これも、私と奏子さんとの縁が
切っては切り離せないものだと証明してい」
「出張から帰国してすぐにだから、
欠席でも良かったのでは?」
······ん?
「我らが救世主の御尊顔を一目窺う為なら、
この身体、ムチを打ってでも。」
「無理はするな。歳を考えないと。」
「おや。私たちは同年だと記憶しているが?
集いが終わり次第、女神の元へ
お邪魔させてもらうぞ。」
「いや、それは聞いてないが。」
······あれ?
何か、親父と貴族のおっさん
バチバチじゃね?




