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「じゃあ······遠慮なく。」
「はい。どうぞ。」
自覚、してるのか?杏奈?
お前の白い首筋は、俺にとって
凶器なんだぞ?
······意識を保てるか、俺。
そっと近づくと、透き通った白い肌が
ほんのり赤い。
目を閉じて待っている彼女の顔を窺うと、
平静を装っているように見えた。
恥ずかしさを隠すように。
少し、震えてないか?
堪らず、彼女の身体に腕を回して包み込む。
それに驚いたのか、杏奈は目を開けた。
いつもありがとう。笑顔で俺は
そう囁いて、優しく首筋に這わせる。
びくんと、彼女は大きく震えた。
構わずかぷりと、噛みつく。
「あふっ······」
甘く、極上の液体が
俺の喉を悦ばせる。今日も、超絶美味い。
 




