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16-18


吸血鬼の集いでも、

ドレスコードがあるらしい。

フォーマルスーツ、一択。

聖職者の集いのような、遊び心は皆無だ。


協会に出向いた時同様、この日の為に奏子は

俺のフォーマルスーツを新調していた。

キラキラスーツが恋しい。

フォーマルスーツは、真っ黒だもんな······

何か物足りない。



こんこんこん。



「朔耶ー。入ってもいい?」



ベストタイミングだ。

全て整った直後に、訪ねてくるなんて。

流石は杏奈。パーフェクト。



「あぁ。どうぞ。」



応えると、ガチャンと控えめにドアが開く。


ひょこっとかわいい顔を出して

俺の姿を見た途端、彼女の大きな目が

さらに大きくなった。



「さ······くや。えっ······

 カッコ良すぎ······」




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