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16-2


「やぁ、朔耶くん!

 今日も来てくれて嬉しいよ!」


「よぉ、貴也。相変わらずイケメンだな。」


「ははっ。朔耶くんの方が、

 ちょーイケメンだよ?」


それはないだろ。


何か見る度に、肌艶良くなる気がするな。

しかも、眩しいくらいに良い笑顔だ。


固く閉ざしていた彼の心の扉は、もう

開放されている。


互いに、名前を呼び合うまでになった。


「こうして取り戻せて、穏やかでいられるのも

 僕の女神のお陰だよ。

 もうね、毎日が幸せなんだ。」


恋って、素晴らしいよね。うんうん。



確か、貴也に与えられている血は

乾さんのだと聞いている。


想いを寄せる相手の血を

毎日いただけるなんて、

吸血鬼の冥利に尽きるというやつだ。




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