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「朔耶。そこに座りなさい。」
奏子は、ダイニングテーブルの椅子に
俺を促して、座る。
静かな迫力に逆らえず、俺は素直に
向かい合って椅子に座った。
じっ、と、奏子は俺を見ている。
怒られんのかな、俺。だよな。多分。
「その子の血を吸ったのね?」
当たりです。ごめんなさい。俺は頷く。
「どういう経緯で?」
上手く言えるか、分かりませんが。
「・・・・・・えっと、こいつは、その、
クラスメイトの女子で・・・・・・
俺のこと、好きだって言われて。
好きになってくれた人には話そうと思って、
自分が吸血鬼だって事、言ったんだ。
そしたら、真面目に受け入れてくれて
・・・・・・それで、吸ったんだけど・・・・・・」
 




