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15−14
その日の夜は、杏奈が家にいると思うだけで
幸せほわほわのまま眠りについた。
爆睡だ。多分、俺も疲れてたんだろうな。
杏奈が家から出ていった時から、
きちんと熟睡できていなかった気がする。
半分吸血鬼だから、多少眠らなくても
問題はなさそうだけど。
でも、眠れるってやっぱ大事で。
全てをリセットする気持ちで、
翌朝を迎えた。
こんこんこん。
「さくやーっ、朝だよーっ」
······この声は。
こんこんこん。
「学校だよーっ、起きてーっ」
杏奈だぁ。
うふふうふふ。
やべぇ。幸せすぎ。
「······もぅ。相変わらずだなぁ。
入るよぉ。」
うぇるかむ。ハニー。




